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ST警視庁科学特捜班 毒物殺人 (講談社文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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ミステリではなくファンタジー ★★☆☆☆
評判がいいようなので一冊見繕って買ってみたのですが
警察もののミステリだと思って読むと肩透かしされます。

まず主要な登場人物がファンタジックすぎます。
例えば異常な聴覚で目の前の人間の鼓動音を聞き取り、
嘘を見抜く人物がいます。
その場には大勢の人が一緒にいたりするのですが、
どうやってその中でターゲットの心音のみを聞き分けるのか、
そういった説明が一切ありません。ほとんど超能力の世界です。
全員がこの手の「超能力者」もどきなのでまるでリアリティーがなく、
とてもじゃないですがミステリとは呼べません。少なくとも私は。

肝心の毒物に関するトリックも俗に言う都市伝説をそのまま使っています。
ネタバレになるので詳細は伏せますが、あまりの荒唐無稽さに
怒るよりは笑い出してしまったくらいです。
さすがにトリックの要の部分くらいは調べた方が良かったのでは。

ただ文章が平易かつ簡素で非常に読みやすいです。
いろいろ突っ込みながら読む分には面白いので☆2にしてみました。
ST解散の危機!? ★★★★☆
公園に死体となって運び込まれてきた男。死因はふぐ毒。その数日後、またも違う公園に男の死体が遺棄されているのが発見された。そしてやっぱり死因はふぐ毒。なぜ公園に?しかも、その手際からは組織的な犯罪のにおいさえもするけれど・・・?特殊な毒の使用に戸惑う捜査本部。しかしSTイエロー山吹はふぐ毒、そして青山の口走った「ゾンビ」という単語から直観を得る。捜査本部の追う本筋からあぶれて山吹の直観を頼りに細いわき道を追うST&菊川。二人の被害者をつなぐ細い糸、「女子アナ」は有効な筋道なのか?その後ろに見え隠れする自己啓発セミナーの本性とはいったい!?ここで手柄をたてることが出来なければSTは潰される。果たしてSTは犯人を検挙する事ができるのか!?ST存続を賭けた、一か八かの大勝負!

今回はSTメンバーも前作に比べてまとまってきていて、成長が感じられました。個性的なのは相変わらずだけれど、STブラック黒崎とSTグリーン翠の人間嘘発見器コンビなどの連係プレーがキラリと光る一作でした。
そしてしょっぱなから科捜研局長に呼び出される百合根(笑。そんないきなり手柄たてろ!っていわれたって困りますよね。しかも素直にビビッて素直にあせるキャップ、百合根。かわいいなぁ(微笑)上司にしりを叩かれ、部下にそっぽを向かれ、菊川の視線に硬直する。ちょっと人に優しくされると感動しちゃう。ほんとに百合根キャップはこのシリーズの陰のヒロインだと思います(ヒロイン?)。少々色物ですが、ノリのいい作品が嫌いでない方、これは一読の価値ありですよ!