一番目に収録されてるローズティーセレモニーは、お目目キラキラで全体に花やら星やら飛び交ってて、ちょっとひくかもしれませんが、読んでみるとやはり大島弓子らしい詩情と深い心理があふれていて、読み応えがあります。
私は大島弓子より大分後の世代なんですが、昔の少女漫画って今のものよりずっと深みがあって面白かったんだなぁと思います。
「ローズティーセレモニー」など今読むとちょっと古いな、と思い
ますが、その他のお話は今でも全然輝きを失っていません。
表題作の「四月怪談」のラストは新鮮な感動を覚えました。死ぬ
こと、生きることの意味をあらためて初子と弦之丞クンに、そして
なんともいいひと(笑)夏山クンに教えてもらった気がします。
その他の作品では短編小説風の「ページワン」や「もし自分が主人
公の立場だったら…!」の「桜時間」などがお薦めです。