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思考脳力のつくり方 仕事と人生を革新する四つの思考法 (角川oneテーマ21)

価格: ¥820
カテゴリ: 新書
ブランド: 角川書店(角川グループパブリッシング)
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「システムの科学と哲学」という慶應大学の講義をまとめた本 ★★★★★
タイトルは「思考脳力のつくり方」だが、中身は「システムの科学と哲学」である。実際、慶應大学システムデザイン・マネジメント研究科における著者の「システムの科学と哲学」という講義をまとめた本であると書いてある(「謝辞」参照)。

システム科学・工学やシステム思考の書籍は多いが、「哲学」あるいは「思想」の視点で俯瞰したものは初めてではないだろうか。その意味でたいへんチャレンジングな本であり、システム思考のノウハウ本とは全く異なる書である。

本書は、従来型の要素還元思考の課題とシステム思考の必要性を述べるところから始まっている。ここまでは、類書と同じ。次に、システム科学・工学・思考のテクニックで、いくら頑張ってシステムを記述したとしても、完全に記述することは不可能だし、システム自体も時間とともに変化するとの問題を提起。このようなシステム思考の結果の矛盾や不可能性も容認しつつ、システム思考を行うことを、著者は「ポスト・システム思考」と命名した。これは、「オープンシステムサイエンス―原理解明の科学から問題解決の科学へ」とも通じる考え方であり、たいへん重要でホットなアプローチであり、システム構築に関わって苦労している実務家にも腑に落ちる点が多いのではないだろうか。

しかし、システム思考の結果が普遍性がないことを認めつつ、どうして普遍性を求めてシステム思考を行うべきなのか(自己言及の問題)?ここからは、著者の議論がかなり哲学的、思想的になってくる。

ポスト・システム思考の自己言及の問題に対し、著者は、「システム思想」という「悟りの境地」を導入して説明しようとしている。「システム思想」が、一般的に受け入れられるかどうかはわからないが、1つのアプローチではあるかもしれない。

本書を読み終わってみて、未完成な印象を持つ読者も多いと思う。しかし、1つ1つ完全なものを積み上げていって全体を語るという従来型アプローチでは限界がある(と本書は主張している)。未完成でも、「システム」というものを、まずは自分なりに全体的に理解し把握する。そこから批判されながらも多くの人と議論し、理解を深めていく。そんなアプローチを著者は「脳はなぜ「心」を作ったのか―「私」の謎を解く受動意識仮説」から実践してきたと言える。

そして、そんなアプローチが閉塞感の漂う現在の日本人あるいは企業人に求められているのではないだろうか?
思考法のいきつく場所 ★★★★★
今自分の持っている考え方、価値観が本当に正しいのか、ベストな判断ができているのかを検討したくて購入通読。
読んでみるとシステム的に考えるということをより俯瞰的に分析して要素分解→システム思考→ポストシステム思考→システム思想と「思考法」を発展させていって、より進化した思考法を導くための手法を提示していくれている。著者も記載してくれているように、これらの思考法は前の思考法を理解したうえで次のステップに進むべきものなので、システム思想まで行くと自分の中の思考法との差異に戸惑いを覚えたが、目指すべきゴールとして今後も意識したいと感じた。対立を許容して市場からの評価を得る状態を目指すポストシステム思考を自分的には今後意識したい。論理を超えたところにあると定義しているシステム思想は自分の中では知識不足で解釈しきれていないが、全てが自意識から始まっているてそこからしか何も感じることはできないという前提はしっくりきました。要素還元思考、システム思考の部分では目指すべき姿に近づけるための具体的な手法まで提示されてくれていて、学べるものが大きかっただけに、後半の部分も噛み砕いて即効性のある考えを提示してもらえると、得るものが大きかったと思います。
ただ、目指すべき思考法のパラダイムシフトの先を感じることができる書籍であることは間違いないので、考えに行き詰った時など違う視点、次元で物を考えるきっかけにできる書籍だと思います。思考の飛躍を感じることができる書籍になっていると思います。
論理と科学の限界を超えるシステム思考! 知的大冒険の本です。 ★★★★★
タイトルから想像される内容とは大きく違います。

1.「要素還元思考」・・・科学の基本
2.「システム思考」・・・ロジックツリーやミッシー(MECE)、ネットワーク型の
            システムダイナミクスなど
3.「ポスト・システム思考」・・・複雑系の科学、カオス理論など、より創造性が要求される
4.「システム思想」・・・筆者が考え出した最後の段階。(もはや論理だけでなく、感性を動員しないと理解不能だ。)

この本は、上記4つの「思考」とは何か、という考え方そのものの変遷と発展を、
デカルトやカント、ニュートン力学と相対性理論、西洋哲学と東洋哲学、
宗教といった枠組みを軽々とジャンプしながら、体系化していく、知的大冒険の
本なのです。

「まず、最初に明確にしておきたいのは、論理とか、科学的立場というのは、近代の
人間が作り上げた体系に過ぎないということだ。論理的・科学的であることが
絶対だと誤解している方が少なくないが、これらは別に絶対的な真ではない。」

と最初からぶちかましてくれます。「新書」でいいんですか?(単行本で出るべき書、という意味)
と聞きたくなるような本です。資本主義社会の限界に悩む方に、お薦めします。
ジェラルド・M・ワインバーグ礼賛 ★★★★★
この本を読んで、改めて、
ジェラルド・M・ワインバーグの名著(迷著?)
「一般システム思考入門」
を読んだら、わかっちゃいました。
(本当にわかっているのか?も疑問だけれど。。。)
「ジェラルド・M・ワインバーグ」のさらに「メタ」を
言っているような気がします。
要は、この本を読んで、「ジェラルド・M・ワインバーグ」
を見下ろせば(見下せばではない。)分かった気にはなる。
今後より必要な考え方 ★★★★★
あらゆる物事をシステムと捉え問題解決を図るシステム思考。それを4つの思考ステップで分かりやすく表現している。
企業や私生活においてもつい自分や自分に近い立場だけの論理で問題解決を図ってしまうことがあるが、
上の段階の思考法に視点を上げることでまた違った問題解決の方法があることに気づかされる。
視点を下げれば対立しがちな多くの人の立場にまたがる問題を、より大きな視点に立って解決していこうという試みにも共感した。
ステップ4のシステム思想は、自分自身が納得する分にはよいが、他者も納得させる現実的な問題解決法として用いるのは困難だろう。