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翼はいつまでも (集英社文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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まぶしかった夏に再会できる本 ★★★★★
「青春」という言葉がありますが、個人的に「青春」には、
「前期」と「後期」、まったく味わいの違う時期にわかれるように思う。
この小説は、「前期青春」を瑞々しく描いた本。
ストーリーにあまりに出来過ぎな部分があるかとは思うものの
そんなことは関係ない。
エピソードの大きさやスケールに大小はあれど
誰もが「あったあった」と共感できる
「前期青春」ならではの「切なさ」や「期待」や「妄想」が
満ち溢れていて、心が温かくなります。

今回、たまたまこの小説に出合ったのが40過ぎてからでしたが
男の子を持つ父親として
「どうせ大人はわかってくれない」にならないよう
手元に置いておきたい、と思いました。
濁りないヘッペ ★★★★★
一昔前の田舎の中学生。この時代、土地ならではの感性がぎっしり詰まった
一冊です。純粋無垢な中学生の姿が随所に散りばめられており、顔が綻んで
しまう場面が何度もありました。
少年少女が発する言葉、十和田湖へと繰り出す少年の行動等、それらの全てが
この素晴らしい物語を織りなしています。
早く大人になりたい。セックスをすれば大人になれる、そう思っていた少年。
しかし、周りの人間との様々な気持ちのぶつけ合い、心の交流とで「真の成長」
は描かれています。その姿が読む者の心を振わせ、この小説をここまでの名作に
成し得たのだと思います。
そんな経験を経てお願い・お願い・わたしがビートルズの声で無くなった時、
少年は少し大人になり、そして自分自身になったのだなあと、とても晴れやかな
気分になれました。
青春小説ばかり読んでいたこの夏の中で、間違いなく「檸檬のころ」と並んで
一番に良かった作品です。おじさん世代は懐かしい気持ちで読めるでしょうし、
変わったものが多過ぎる今だからこそ、現代の中高生にも読んで貰いたいと思う
本当に良い作品です。






まっすぐで気持ちの良い青春小説 ★★★★★
とてもまっすぐで気持ちの良い青春小説です。

主人公は野球部に所属している中学三年生。内野の守備で、ゴロの捕球は得意なのにスローイングだけ極度に緊張してしまい、ファーストへは山なりのスローボールしか送球できない、という情けない一面を持つ少年です。ただ、性格はとても純粋で元気いっぱい、子供らしい無鉄砲さも併せ持つ、可愛らしい魅力的な少年です。

この主人公の少年が、異性への興味や、父親や先生などの大人との関係で悩みつつも、野球部で起こる様々な事件や、ヒロインとの出会いにより、他者への優しさを持つ大人の男へ徐々に成長していきます。小説の舞台である青森県の十和田湖周辺の大自然も、少年が成長する上で大きな役割を果たします。

成長小説としては、王道中の王道を行く作品ではないかと思います。エンターテイメント性も申し分なく、とても楽しく読めました。

なお、とにかく直球勝負の小説で、設定があまりにベタだなぁと感じる箇所もいくつかありました。例えば、ヒロイン(主人公のクラスメート)を例に挙げますと、帰国子女で、飲酒運転のトラックによる追突事故で両親を亡くし、親戚の厄介者となって追いやられ、今は田舎で貧乏暮らし。しかし音楽に関しては天才的な才能を持ち、後に世界的なピアニストになる、といった感じです。あまりにステレオタイプ(話が出来すぎ)な気もしますが、意外とすんなり読めてしまい、あまり気になりませんでした。たぶんこの直球勝負さが、この作品のテーマや雰囲気と良くマッチしているからではないかと思います。

子供の純粋さや生きる力を無条件に全面的に信じているという点では、灰谷健次郎さんの作品に共通するものを感じました。
甘酸っぱい! ★★★★☆
オヤジ世代にとって、最早、子供の世代を主人公にしたお話。
・・・のはずが、読んでいるとついつい入り込んでしまいます。
そしてローティーンの時代の不安定さとともに
甘酸っぱい気持ちを思い出してしまう本です。
「自分だったら〜するのに」と読むもよし
「自分の時は〜だったなぁ」と思いを馳せるもよし。
気持ちをさっぱりさせてくれる清涼剤のような1冊です。
オヤジ世代にオススメです。
キラキラしていた毎日がフラッシュバックする1冊 ★★★★★
自分の中学時代を振り返ると嫌なこともあったけど、あの頃にしか感じられないキラキラした毎日を送っていたと思う。

この物語はまさにそんなキラキラした中学時代を思い出させてくれる。後読感は清涼飲料水よりさわやかだ。