映画やドラマで何度か見たため
★★★☆☆
非常に評価が高い小説であり、ブームであったために読んでみたが、あまり感動ではなかった。そもそも映画やドラマで見てきたため、いまさら感もあり、文章の味わいも今一つ湧かなかった。短編の話は切れがあったが、評判ほどに感じ入らなかった。
藤沢文学の青春小説
★★★★★
藤沢文学最高級の青春小説です。正直読んでいる途中、長いなぁと思いましたが、内容がすごく充実して面白かったです。仲間の成長や出世、杯を交わしたり、恋愛要素が含まれていて、時代小説や長編が苦手な人こそこの本を読んでほしいと思いました。
時代小説が苦手な人にも読んでみて欲しい
★★★★☆
清流と木立にかこまれた城下組屋敷。淡い恋、友情、そして忍苦。
苛烈な運命に翻弄されつつ成長してゆく少年藩士をえがく傑作長篇。
私は時代小説というモノを敬遠していた。
妙に時代がかった言い回しや、描写があまり好きになれなかった。
でもこの作品は違った。すっと馴染んだ。
それは、その風景描写の丁寧さ故にかもしれないし、少年藩士の成長を追った作品だからかもしれない。
歳を重ねるにつれ、自分を取り巻く環境は変わる。
時代小説というよりも、青春小説の趣がある。
それでいて、時代小説の面白さを損なってはいない。
武士かっけぇ。
勧善懲悪、悪に立ち向かう姿。秘剣村雨。
そして、立場故に結ばれぬ恋。
実に心踊った。
私のように、時代小説が苦手な人にも読んでみて欲しい一冊です。
静かな感動
★★★★★
静かな感動がゆっくりと沸き上がる、それが読後の感想です。
映像化されたものは見ていなかったので、本書は真っ新な状態で読みました。若い武士が父の非業の死を乗り越え、固い友情に支えられながら、清廉な生き方を貫いていく、爽やかな成長物語で、その中に淡い恋があり、ストーリーの中心的な出来事と関連していきます。
清々しい若者が、艱難辛苦に耐えつつ、人に恥じないよう生きていくという基本的には爽やかな話ですが、普通なら悲嘆に暮れる状況においても凛々しい振る舞いが要求されたり、外からは分からない自分の心の中だけのわずかな心の動きを恥じてみたり、時代が違うといってしまえばそれまでかもしれませんが、主人公の若いながらもストイックな自身の律し方は、自分勝手を個性と言い換えることが当たり前になっている現代を生きる我々にとっては、非常に新鮮かつ痛快であって、胸を打つものがあります。
名作だと聞いていましたが、本当に期待を裏切らない名作だと思います。
繊細な感受性を凝縮して熟成させた小説。
★★★★★
●一度は耳にしたことがあるであろう、
言わずと知れた時代小説の巨匠”藤沢周平”の名作中の名作
「蝉しぐれ」
●日本人にしかこの繊細な感動はわからないと思う。
DNAの髄まで浸透しているとしか思えない日本特有の美意識。
無常観、儚さ、わびさび。
これら日本特有の美意識がこの小説全体に漂っているのを感じます。
●決して、「恋空」のようなお涙頂戴の安っぽい感動ではなく、品性を感じさせる感動であり、
また、映画タイタニックのような体を突き抜けるような壮大な感動でもない。
それは心に染み入る、儚い、情緒溢れる、感慨深い作品といった言葉が一番当てはまる気がする。
●読んだ後は心地よい浮遊感を感じると共に、どこかさびしさを感じる不思議な小説。
残念
★★☆☆☆
他の方の口コミを見て、新古が来ると思ってしまいました。破れそうな感じだったのと、臭いがキツくて、星2つです。中古なので仕方ないですが、新品で買えば良かったと思いました。