でも今回の本は前作ほど評価できません。2005年版と謳った時点で
これはシリーズ化するという考えがあるわけで、それはまあ売るほうと
しては当然なのかもしれませんが(前作が売れたわけだから)、それな
らもうちょっと中身に工夫がほしかったと思います。
なんと言ってもクルマのカット(写真)が少なすぎるし、しかも小さ
くてモノクロ。これは本のコンセプトからそうなっているというよりも、
はっきり言って本作りの手抜きではないかと思いました。いくつかの説明
には写真があったほうが絶対よかったです。
たとえば、センターコンソールだけでクルマを評価するテリーさんの
感性は大好きなのでこのへんのダイアログは楽しめたのですが、できれ
ばそれを写真で見せてほしかったと思います。だいたいこういう本を読
む人は車に詳しいとは限らないので、話を聞いている中でそれがイメー
ジできないとストレスがたまるのです。「キャンバストップがあるのと
ないのとでどんな感じで違うの?」とかですね。
まあ私は「2005年版」と書いてあるだけでしょっぱすぎと思ってしま
ったわけで。だってこれ『間違いだらけの車選び』のパロディでもあっ
たわけでしょう。出版社の事情とかいろいろあるんでしょうけど、こう
いうパロディ本をシリーズ化して出すのってテリーさん的にどうなんで
すか。売れたからいいだろうってことですか。ミニ好きの人にミラジー
ノを勧めた人を笑えないような気がしました。