歴史を紐解くといくらでも民主主義の失敗例があるんだなぁ。。と考えさせられる。
加えて混同しがちな自由主義と民主主義の違いをはっきり述べ、自由主義こそがすべての始まりで守らねばならないものであると述べているように感じた。
感情を交えることなく、冷静に客観的に分析していて、非常に説得力がある。
具体例が多い点では、この本を絶賛したという『文明の衝突』を書いたハンチントンのやや極端で抽象的な理論よりわかりやすく納得できる。
それは特にイスラム世界の民主主義について述べた章で感じました。
この本を読んだ後思ったのは、日本の政治制度も案外悪いもんでないし、
誇りに思っていい点もいっぱいあるんだなぁって。
二大政党に向かうことは本当にこの国にとって良いことなのかわからなくなりました。
ただ、多くの政治形態や社会制度についてそれぞれいい面、悪い面を述べているので、
結局どれを選ぶべきかこんがらがってきます(量はソコソコあるので)。
とにかくも、彼の言う「最後の最高の希望」である民主主義のあるべき姿について私たちは常に考えていかねばならないようです。