セサミストリートの小さなアイドル、元気いっぱいのエルモが料理を披露する。といってもただ有名人然と木ベラを振っているだけではない。屋根裏部屋で「Elmo's Magic Cookbook（エルモの魔法のお料理）」という、思わずお腹がグーッと鳴るような題名の本が見つかり、ホコリを払った瞬間からお話がスタートする。最初に呪文にかけられたのはジーン。材料調達人、魔神の子ジュリアとしてセサミストリートに差し向けられ、とびきりおいしいアイスクリームを大量に作る方法を伝授する羽目に。絶妙のギャグが連発される中でのアイスクリーム作りで、テリーは腕がクタクタ、倒れる寸前。そこへやって来たのが大人気の 「クレセント・シティ」の料理の達人、シェフのエメリル・レガッセ。一緒に最高のピザを作ろうというのだ。シェフはパルメザンチーズをふりかけるよりも効果的なやり方を見せてくれるし、ペパロニをのせる手際のよさは期待通り。チーズは何からできているのかも教えてくれる。ミネストローネの緊急事態でレガッセがいなくなると、お次のスターもエプロンつきで登場。歌手のヘザー・ヘッドリーもここでは「ポケットの女王」。一緒にポケットを作ろうと女王から持ちかけられるが、エルモ（これは本物）はすぐに賛成できない。色々な国でポケット（中華料理の点心など）が食べられている様子をビデオで見てようやく乗り気になり、素晴らしくおいしそうな生春巻きが完成する。各料理の合間にはシリーズから食べ物にまつわるショートコーナーを挿入。しょげたウエイターに扮したグローバーの爆笑もののギグもその1つ。子どもたちが協力して作るのにおあつらえ向きのレシピもいくつか、魅力あるセサミ・スタイルはもちろんいつも通り。食がテーマのビデオとして、これからも色褪せることのない作品。（Tammy La Gorce, Amazon.com）