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K・Nの悲劇 (講談社文庫)

価格: ¥680
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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男から見た女 ★★★★★
うおー、怖かった。恐ろしかった。
一度読み始めると、本を閉じるのは許されない気がして一気に読んでしまった。
中絶の問題、男女の問題。
というよりこれは、「男から見た女」の物語だと思う。
物語は夫の修平の視点で描かれ、修平の心理描写を多くすることで感情移入を誘う。
そういった意味では、東野圭吾の「秘密」に似ているかな。
すごく物語に巻き込まれた。

ホラーだが、最後には明るい面が見られ、読後感も良い。
男性に特におすすめです。
男性には「怖い」のかな? ★★★☆☆
「凄い怖い本読んだよ」と、家人から勧められて読んでみました。
怖いというか…不妊に悩む人とか堕胎経験のある人とか死産の経験がある人には「痛い」小説だと思います。それが心の傷になっている人は読まない方がいい…と思う。
女性と出産。男と女。生と死。憑依なのか精神病なのか…そんな感じのテーマではあるのですが…。全体的に薄いです。うーん…キャラも薄くてイマイチ魅力的じゃないし、着眼点はいいけど掘り下げが浅くて薄味です。
男性が読んだら怖いのかな…妊娠出産&女性というものに対する畏怖…みたいなのがあったら怖いのかもしれません。
つまらなくはないんですけど…一気に読めたし。でも、感動はないなあ…新鮮味もないし…という感じ。
でも、男性はこれ読んで、男のエゴとか、女性を思いやる気持ちとか、考えられたらいいかもしれない。
「避妊は大事だよな」って、ちょっとでも考えてくれたなら、この本にはとても価値があるかもしれません。
問題提議の面が強い ★★★★☆
愛する女性の妊娠を知って、中絶の選択をした夏樹修平と岡部和也。現実に良くありそうな二つのパターン。そして、愛する男性の子供を生みたいと願う女性二人。
男のエゴか女性の母性本能か。セックスという行為と妊娠・出産という結果についての認識の欠如。中絶という行為に対する考え方の相違。
中絶ということに対して、二人の女性をシンクロさせて、憑依現象として表現し、間に医者を入れることによって、話の展開としては面白く読めるものだと思う。

現在の日本における性の問題と、少子化の問題に何気なくスポットを当てていると読むこともできるのではないだろうか?若者の性交渉問題然り、結婚後の生活におけるマイホームの夢と住宅ローン問題。収入が増えない状況において、より良い生活を求めて高い住宅ローン(もしくは賃料)を選択するか、育児・子育てにウェイトをおいた人生設計を選ぶのか。

どちらが正解という問題ではないが、考えるきっかけになる可能性は秘めていると思う。

なお、中絶問題に関心をもたれた方は、「神の汚れた手」曽野綾子がおすすめ。
重たいテーマですがスピード感あり ★★★★★
あっという間の一冊でした。堕胎という重たいテーマですが、展開にスピード感があり読み進めるうちにどんどん引き込まれました。女性心理、中絶の場面等リアルに描かれているので考えさせられました。
好事魔多し? ★★★★☆
好事魔多し、でしょうか?
出版した本がベストセラーになり、うらぶれた生活から抜け出した「修平」の新婚生活に異変が起きます。

経済的な理由で妻の「果波」に妊娠中絶を告げたことから異変が起こります。
精神病なのか霊がとりついたのか妻「果波」は奇妙な言動を開始します。

題材は非常に重いのですが、所謂悪人が登場しないこともありスムースに読み終える事が出来ます。