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働かない―「怠けもの」と呼ばれた人たち

価格: ¥3,360
カテゴリ: 単行本
ブランド: 青土社
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ちょっと・・・ ★★★☆☆
ダラダラと無駄に長いです。
もう少し要点をまとめる必要があるのでは?と思いました。
人類の究極の夢としての怠惰 ★★★★★
きつい仕事が立て込んで、いかにもワーカホリックで難しそうな顔をした人たちに取り囲まれている中でめぐり合った、一服の清涼剤のようなすばらしい本!
英文のタイトルがまた、素晴らしい。
Loafers, Loungers, Slackers and Bums. と一息にいってみてください。

最後のBumsというところでは涙が出そうになりませんか?
そう、彼らこそ我々の夢の体現者、
そもそも我々が必死に働くのはなぜか?
怠惰こそが究極の夢だったのではなかったか?ということに気づいて。

ちなみに和製の「フリーター」は言霊が悪いです。(アルバイト、とフリーが両方入っていると、ナチの収容所の看板と同じ)
なので、いっそのこと「ローファー」と改名してみては?

「おやじ、俺はローファーになることにしたよ」「な、なんだと(羨ましい)!?」
「おやじ、俺はフリーターでいいよ」「・・・そうなのか息子よ・・・」

上は、サーファーみたいだしカリフォルニアンだが、下は、なんだか哀しくて涙が出てしまうではありませんか。

労働に関する議論は、人間の理性だけではなくどうしても感情がからんでしまう。
しかし一定数存在する「働かない人」というのは、「ワーカホリック」に寄り添うようにして必ず存在している。あたかも、陰&陽(イン&ヤン)のように。

アメリカ人が猛烈に働いて富を蓄積し戦争を起こす裏には、すさまじく労働拒否し先祖がえりのオーガニック生活の不便さにも動じなかったヒッピーたちが存在していた。

大きな視点から見て、そうやっていろんな人たちがバランスを取りながら、世界が呼吸しているのか、という視点が持てる。

「お前らは社会の寄生虫、俺らの税金を取りやがって」VS「仕事人間なんか死んでいるも同然、企業の論理で環境破壊もしているだろう」
という二者対立の、狭量な攻撃的議論から脱することができるかもしれない。

(それでも、感情抜きに労働の問題を考えるのは多くの人にとって難しいだろうが・・)

ちなみに、女性の場合は「専業主婦か、キャリアウーマンか」の論争を思い浮かべることが容易にできると思う。

歴史の中の沈黙者でもあるLoafers, Loungers, Slackers, and Bums。
彼らというのは、
「労働観」や幸福観、人生観を問い直す、問いかける存在なのだ、という見方はあっているように思う。

ちなみにイエス・キリストだってLoafers, Loungers, Slackers, and Bums の立派な手本である。本当はあれだけの説教だって、したかどうか怪しいもの。パウロの作り話かもしれない。
弟子のパウロは間違いなくワーカホリック・タイプ。
自分がやり手人間だからこそ「働かん者は食うべからず」などと狭量な脅迫を口にしたりもするのであろう。

仏陀なんか、子育ても家業もすべて捨てて勝手にてLoafers, Loungers, Slackers, and Bums になったケース(一般社会では「ご主人が蒸発しはった」と言う)。
仏陀の場合も死んだ後に残りの人がワーカホリックになって書き留めてくれたからこそ、「のんべんだらり」と自然にまかせて悟るがままに、涅槃に入った人のことが後世に伝わった、といえるのである。

一見まともに見える企業の片隅に生息する、奇妙な動物のような
オフィスのサボリ魔をテーマにしている
Dilbertの漫画を描いている作者だって、毎日、一生懸命ネタをかんがえているんだろうなあ・・・

老子の教えとかも、老子を読もうと思って一生懸命、漢文を勉強していて、はたと
気づいたのは「こんなにがんばって勉強するのは道教の教え(タオイズム)に反しているのでは?」という皮肉である。

少しも怠け者などではない著者によって、非常によく調べられてエンターティニングに書かれた、大変さわやかな、勇気付けられる本。
カバーのイラストなどブックデザインも素晴らしい。
労働倫理と怠け者の倫理を、あらゆる素材を用いて説明した本 ★★★★★
主に、アメリカの労働倫理(「働け!」)と、そのアンチテーゼとしての怠け者(本書では主にスラッカー、たまにローファー、ラウンジャー、バムの語が用いられている。定義はそれぞれ違う)の主張を、本や映画など、あらゆる素材を用いて説明した本(著者は多少労働倫理寄りだが(怠けを奨励していない。当然でしょう)、どちらかの立場に立つと明確には規定していない)。

それにしても、カウチ上の息子さんからフランクリン、サミュエル・ジョンソン、ブッシュ現大統領、日本のフリーターまで、よくもまぁこれだけ労働倫理と怠け者の主張を集めたものである。内容も面白いので、星5つ。ただ、日本のフリーターについては余分だと思うけど(怠けと関係あるか疑問だから。ゆえに、この本は最初から読むのがよい)。
「何もしない」ことへの欲望を、みんなもっと素直にカムアウトすべき ★★★★★
 これまで物心ついてから何千冊って本を読んできたけれど、人生でこれほど勇気づけられた本はなかったな。あ、「いやいやえん」があったか!この本に「我が意を得たり」なんて思ってる俺は、もしかしたら「いやいやえん」が好きだったガキの頃とまったく脳の出来が変わっていないのかもしれない。
 よくしたり顔の大人が若者に「早く自分の好きなことを見つけなさい」とか言うじゃん。それって実は「早く自分の好きな“仕事”を見つけなさい」って意味なんだよな。“好きなこと”や“仕事”は見つかったとしても、多くの人は“好きなこと”で食ってける訳じゃない。そこで、自らの仕事を無理やり好きだ、価値があるもんだと思いこもうって力学(欺瞞、合理化)が生まれるんだよね。でも、それってウソじゃん。やりがいとか天職とかみんなウソ!この本読むと、「俺の仕事なんて世の中的にたいしたことない」「金さえあったら働きたくない」っていう人様には(少なくとも職場の人には)言えないような本音が決して俺だけのもんじゃない、古今東西に同志がいるってのがわかって、ほんと勇気づけられるのだ。「とりとめもない日記を書きとめ、それがどうにか、あまり苦労せずに小説になればいいと期待していた」なんて若い頃、思ったよなぁ。自分もそうだったくせに息子が怠惰に過ごすのを見ると怒りが湧く、なんてのもむりくり働いてる自分を顧みて、の感情だもんな。「人々が労働に嫌気を感じた歴史は、労働それ自体と同じぐらいの長さがある」とか「生存に不可欠な労働とは、ユダヤ-キリスト教の伝統にあっては原初の呪いであり、原罪に対する罰なのである」とか思わず納得!中でも「一般怠惰理論」サイコー。みんなさぁ、何かをする自由じゃなく何もしない自由、「何もしない」ことへの欲望を、もっと素直にカムアウトすべきだ。銀行屋が臆面もなく「こどもの頃から金融教育」なんてCM流すご時勢だからこそさ。