いろんな作家をもっと知りたくなる本
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著者が”偏愛”してきたという作家のうち20人を取り上げ、たとえば、芥川龍之介なら「妬み」、寺山修司なら「ホラ」という風に、各作家を象徴するキーワードを掲げて、その作風や人となりなどについて語っていく。そこでは、各作家が生きてきた世界と、著者自身の生きている世界とが、絶妙に絡みあい、ハーモニーをなしている。
”偏愛”する作家の世界は、何度浸っても居心地が良いものである。私はまだ著者の作品には数えるほどしか接していないが、居心地が良い場所にさせてもらえたら良いなぁと思っている。