ショパンコンクールをはじめ、音楽のコンテストの裏側が分かる
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ショパンコンクールをはじめ、音楽のコンテストの裏側の雰囲気が分かる貴重な資料。
海だけでなく、参加者一人一人の個性を丁寧に書き上げているし、
コンテストへの参加の態度の違いについても書いているので、
いろいろな視点での参加があることが分かる。
緊張と緩和。正確さと感動。理解と解釈。
審査員の態度の違いについても、いろいろあることが分かる。
カイのピアノを堪能
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久しぶりにカイのピアノを堪能した。発売が延びてヤキモキしていたんだけど、やっぱり面白い。
16巻も見逃せない。でも何かが起きそうな予感!?
背筋がゾクゾクしました!
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これまでも素敵な話でしたが
私にはこの15巻が一番すばらしいと思いました。
特にカイの演奏の時には
音楽が聞こえていないのに
背筋がゾクゾクすることを
初めて体験しました!
話の展開を楽しむよりも
純粋に、カイの演奏を楽しんだ気になりました!
まさに「The Perfect World of KAI」
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雨宮のピアノには、幅がない。と言われてしまいました。
それはまさに雨宮の生き様。ピアノのために何かを犠牲にし、
何かを削る生き方が音に現れている。
ピアノは技術が全てではない。己の人間性をいかに表現できるか。
カンペキなピアノなんて機械でもできる!弾いてるのは人間だ!
雨宮は目標を敵として勝負を意識してしまった。
自分を信じて、自分を表現する上で敵の存在なんて無意味。
がんばれ雨宮!逸脱せよ!
異国の地でカイはピアノの森を見つけた。レフのファインプレーっす。
最高の演奏に繋がりました。そのレフの活躍。
クリスタルにも形容されるレフのピアノ。
盛り上がるほど、アウェイをアピールするほど、自分のピアノを弾く
カイの演奏の凄さを引き立てる。
そして静かに曲目が告げられる。
カイはチョピンから現在に至るまで、道のりを静かに思い出す。
支えてくれた皆の力を感じて、鍵盤に手を伸ばした。
一陣の風と共に世界が広がった。
一瞬、聴衆はこれまでの演奏が真っ白になりリセットされる。
そして、すぐにカイの音に世界があると気付く。
聴衆は、カイの表現する音から世界を読み取ろうと神経を集中させる。
そこに広がるピアノの森を受け取った聴衆は中毒性の恍惚に包まれる。
理想的なショパンを感じたのも束の間、今度は衝撃に包まれる。
稲妻、炎、崩れ落ちる鍵盤。
カイは世間の認識とは異なるカイの人生を織り交ぜた解釈を表現する。
その異世界の解釈はポーランド人のざわめきを呼ぶが、
カイの世界を表現する力は説得力も圧倒的。
ラストの曲目、次はカイの青年期の生き様を表現してほしいなー
師弟愛にも感動です
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ぶにさんと風さんのすばらしい評でこの巻の素晴らしさは言い表されています。加えて、私は阿字野とカイの師弟愛にも感動しました。
出番直前、カイは阿字野から特別な激励の言葉を期待しますが、阿字野は普段どおりのことしか言いません。カイは阿字野に「じゃあせめて、手をかして!」と阿字野の両手をしばらく自分の両手で握りしめます。そして「じゃあ行ってこい」「うんじゃあ後で」このやりとりに揺るがない師弟間の信頼と愛情が表現されています。本番ステージのピアノに歩み寄りながらカイは心で思います「不安なんかないよ、阿字野。俺はここに来るまで一人ではなかった」と。そしてホール最後尾に立つ阿字野が描かれます。一色さんは師弟関係の素晴らしさも見事に描いていると思います。
第1巻から始まる、森とピアノ、阿字野との出会い、雨宮との交流、カイの成長、そしてこの15巻、ショパンコンクールでのカイの演奏。この第15巻は全巻中でも最高の内容をもつ一巻だと思います。後半では、本当に音楽が聴こえてくるような素晴らしさです。一色さんの力量が窺い知れると思います。音楽、ピアノ、コミックが好きな人は必読!ですね。