若干低迷期の作品か
★★★☆☆
ショーン・コネリー主演の映画『ロシアより愛をこめて』の原作であることは改めて言うまでもないが、原作というよりは原案としたほうが正しい。
この作品に関しては、映画のほうが遥かによくできているし、断トツに面白い。
映画の順番と異なり、この小説はシリーズ第5作だから、中だるみだったのかもしれない。ストーリーに魅力がないのが一番の欠点。ただし、登場人物の描写やアクションシーンはさすがフレミングならでは。映画と違って、かなりローテクで驚く。
本国では私が生まれた年(1957年)に発表されたので、当時の雰囲気を知ることができる。