<オザケン>の愛称で親しまれている知性派男性シンガーソングライター、小沢健二が、シングル『春にして君を想う』(1998年1月)のリリース以来4年ぶりに活動を再開。
待望のニューアルバムは、ピアノメインのジャジーな<2>、魅力的な女性との駆け引きを描いたミッドファンク調の<7>、まるで耳元でささやいているかのように歌うアーバンR&B<11>など、ハイクオリティなスムーズサウンドがたっぷり楽しめる。1994年の名ナンバーを、グルーヴィなアレンジでセルフカヴァーする<8>も聴き逃せない。(依本美幸)
大人の色気が漂う、深く澄んだ世界観。
★★★★☆
大人の色気が漂う、深く澄んでいる。全体的に音が黒く、ベースやドラムスが粘るよう。
初めは確かに「LIFE」の天井を突き抜けて太陽が燦々と輝く春を謳歌するような多幸感を期待してしまって、
がっかりしたようなところは確かにあったけれど、ある時アルバムを通して聴いているとふと実はとてもとても気持ちのいいことに気付いてしまった。
あの90年代を代表するヒット曲「今夜はブギーバック」でさえ、むしろ口ずさんだり、旋律がくるくると頭を流れるのは「今夜はブギーバック あの大きな心」のほうが断然に多く、それだけ自然ですっと入って自分の体の中で心地よく居座り続けてくれる。
またあの頃のような聴いているだけでワクワクさせられて楽しくなってしまう「Life」is Coming Back!と思うことも確かにあるけれど、小沢健二が本当に作りたいと思ったものをドロップして欲しい。それが「LIFE」を進化させたものでも、大人の恋愛をしとやかに切り取った「Eclectic」でも、心地の良い「Ecology Of Everyday Life 毎日の環境学」でも、もしかしてまた違った一面でさえも僕は聴いてみたい。
電子音が中途半端
★★★☆☆
ジャズぽい前作とは違って、今回は、落ち着いた感じな音の印象です。どこか純文学の雰囲気が漂い惹きつけられます。新境地として、ありといえばありなんですが、ちょっと落ち着きすぎで、楽曲はよさげだが、中途半端な電子音が、曲の良さをひきだせてない。大ファンではないので、たまに聴いてみようかなという感じです。
オザケン、殻を脱ぎ捨てて
★★★★★
かつてのオザケンと呼ばれた人はこの作品で
詞そのものと成りました
肉体は音と鳴りました
いつでもどこでも有難う
千年たってもミジンコになってもこの贈り物を忘れません
現実はここのレヴュー含めてなんかすべてが戦いだらけの娑婆ですが
勝つ??と信じたいだから星五つね
作品のカラーは王子からプリンスになっってます
2002
★★★★★
この聴き心地をどう表現すればいいのだろう?カシミア100パーセントのブランケットとシルクのシーツに包まれているようなラグジュアリーな気持ち良さ(未体験)。小沢健二の4年ぶりのアルバム。というだけで期待するなというのは無理な話だが、やっと届いた音の芳醇な香りときたら!世にいう極上のワインの味と香りとのどごしとは、こういう類いのテイストなのか!?(未体験)。 小沢健二のキャラクターをどうイメージするかによるが、本作の彼のボーカルのとろけるような色っぽさに違和感をおぼえる人は多いかもしれない。キャピキャピなんてしてないし、彼の年令にふさわしい音楽だと思う。私はずっと夜中に何度も繰り返し聴いたが、眠りたいよな、眠りたくないよなむずがゆい快感があった。で、ふと口ずさんでいたりする、歌詞のマジック!男と女(NOT男の子、女の子)の間には河が流れているというが、その河を越える夜もある。"ああ、この世に神様が本当にいるなら、『あなた』に抱かれて死にたいような"(島倉千代子「愛のさざ波」)。 全曲ニューヨーク録音。AOR&B?断っておくが、安いラブ・ソングじゃないからね!コーラス・アレンジの妙と選び抜かれた音の美しさは絶品である。「今夜はブギーバック/あの大きな心」再びも!深夜のリピート聴きをおすすめしたい、ベッドでも居間でも。照明は暗めにね。で、彼女(または彼)の顔を見るべし!
そうかー
★★★★☆
声、大人になってる〜(よく考えると当たり前・・)びっくりしました。なんか好きだけど、どういっていいか、難しい。
すごいきれいなアルバム。全体の感じも好き!とにかくきれい。っていうのが感想。
でも、好きだけど、以前のように、聞いていて、元気がでちゃうというか、にやけちゃって、幸せな気分に一瞬でしてくれるような、そういう魔法は、なかったな。
どんな曲調でも、歌、音楽、楽しい、幸せ!っていうのが、にじみ出ていたオザケンの歌もまた聴きたいな。