それにしても、勝利のために数万人の犠牲を予測する作戦を遂行する立場、命令する立場というのは、私の日常から想像するのはなかなかに難しいが、まさにそうしたことが実際に行われたということに衝撃を覚えずにはいられない。この時期、さらに中国方面やヨーロッパにおいて、同じような戦闘が行われていたということを考えると、まさに想像を絶した状況と言える。
成功者は、勝った後のことを考えるという。
勝った後のことを考えると、相手の領土をボロボロにしたりはしない。
勝った後に、相手の領土が自分の領土になるからである。
日本の想像力の限界が、この戦いにはあったのだろう。
現実を見ることができた人はいたかもしれないが、日本の制度がこり固まっていたのも否めない。