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ソロモン軍医戦記―軍医大尉が見た海軍陸戦隊の死闘 (光人社NF文庫)

価格: ¥780
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光人社
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軍医の戦記らしい書。地図の不足が残念。 ★★★★☆
海軍「借り物-短期現役」軍医の南方戦記。栄養失調との戦い。人事の暗い話などもあり★★★★★。三葉の地図では移動が追えない★★。

戦後だいぶ経ってから書かれている。キャリア軍医の赴任先がラッキーだったとは限らないのが皮肉。著書でもインターネットでも著者本人の戦後経歴が分からないのは残念。

前書名は「海軍軍医戦記」昭和55年12月刊。

pp. 67, 257, 291 地図三葉。とにかく戦記には本文に出てくる島と地名を全部載せてほしいものである。敗戦のためか南方では町の名前が変わっていることが多い。「ガギ島」はグーグル地図でも発見できず。
p.106 60トンの焼玉エンジン漁船が徴用され、5名の猟師が3ヶ月かけて赤道を越えて北朝鮮からやってきた。すごい話。他書によれば南方徴用漁船は全滅。
p.188 自活のためサツマイモを植えるのにやり方を誰も知らなかった。一般的な作物でなかったのだろうか。
p.189 「熱帯性下腿潰瘍」という病気が平時もあるのか興味深い。
p.192 「シマソケイ」樹皮が抗マラリアに使われたそうだ。ある他書では無効とある。
p.211-229 筆者の司令官への直訴で精神症状の日暮司令が解任された。キャリア軍医と二年短現「借り物」著者の確執も。後任には堀軍医少佐が任命された。軍医に戦闘指揮の辞令が出たとは前代未聞の話。堀 慶介氏の本にもある話で、ぜひ怪傑海軍医の堀氏の本「軍医のお笑い従軍記」も合わせてどうぞ。
p.237 靴使用禁止令が出て裸足で二箇月たったら足の指が開いた形に変わった―おお!
p.238 部隊の生き残りを助けたのは多木興国農学士と新川正美主計によるサツマイモ作付指導!―やっぱり戦争はロジスティックス。
p.296 終戦まで健康だった部隊がオーストラリア軍によりマラリア汚染地帯に強制移動させられた上にマラリア薬の支給が得られず半数が死亡した犯罪的史実。
p.297 フランベジア症例。栄養状態が改善し2年ぶりに夢精。
絵空事としての戦争 ★★★☆☆
東大医学部卒業という俊秀による戦記である。しかし全体として、著者の内部ですら戦争が風化しているのではないかと思われるような印象を受けた。戦場においてすら何を見るのかはその人間に左右される。不謹慎ともとれる記述も散見され、秀才にありがちな無神経さも気になった。実体験の価値とはなんであるのかという問いとともに、表現行為は人間に真摯な態度を厳しく要求するということを、本書を読了して改めて思った次第である。