「行商人と狼娘の旅物語」の第三弾
★★★★★
心暖まる文体と愛くるしいヒロイン・ホロが人気の「行商人と狼娘の旅物語」の第三弾。
今作ではロレンスとホロの二人の関係とすれ違いを軸に、各巻お馴染みの商業バトルが展開されます。
ロレンスとホロの掛け合いは相変わらずで、何気ないセリフ一つ一つにも味があります。
また脇を固める人々もいい味を出しており、作品に彩りを添えています。
見どころとしてはロレンスとホロのすれ違いから発展したホロ争奪戦、また二人の間の漠然とした関係に対するロレンスの心理描写です。
特にクライマックスで勝負の勝ち負けが決定する前後の描写は、手に汗握る緊張感があり読み応えがありました。
反面、腰を据えて頭を回さないと、売買時の利益損益やロレンスと相手でどっちが損得か等、一部理解しづらい所もあり、ここは気楽に読みたい人とそうでない人で意見が分かれるかもしれません。
1巻・2巻を満足した人なら問題なく楽しめます。
気軽に読んでみてはいかがでしょうか?
相場と二人の行方が密接に絡む「狼と香辛料「らしい作品
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商品相場にホロとロレンスが絡みます。狼と香辛料の面白さが一番出ている作品かもしれません。
ホロを取り戻すために、ロレンスが相場に挑み、翻弄されるくだりがとても面白いです。
このシリーズは全館そろえて読んだんですけれど、一番印象深いのは、この巻です。
小説は読まない派なのですが。。。
★★★★★
ドキドキしながら一気に読んでしまいました。
男女の駆け引きと、商売、相場の駆け引きのドキドキ感がミックスされて
緊張感がすごく伝わってきます。
経済をテーマにしているのはとても楽しいのですが、その度合いが難しいと苦心する作者の意図が伝わってきます。あまり難しいと拒否反応を起こす方もいますし。
恋敵の登場と深まる絆
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連れが美貌の持ち主だと一度くらいは遭遇するかもしれない「恋の争奪戦」な第3巻である。このテの展開が苦手な諸兄は(邪道かもしれないが)最後の挿絵を見てから読めばいいかも。終わってみれば「おいおい、2人の仲がますます深まってるじゃないの」という、ロレンスの空回りが導いた自業自得と言えなくもない展開である。突然現れた恋敵に余裕を見せながらも内心の動揺からボタンを掛け違えたところに、ホロの故郷ヨイツの情報が悪い方向に後押ししてしまう最悪の偶然が加わってすれ違いを生んでしまう。ここでのロレンスの間違いは、ヨイツの情報収集にホロを帯同させなかったことだろう。例えホロにとって悲しいことであっても早晩分ることを先送りすることに益は無く、むしろ一緒に驚いて悲しんで、そして乗り越えることを選択すべきだったんだろうな、それこそがホロの望む「遠慮のない、近い距離の関係」なのだろうなと思う。なので、そうした近い関係に成熟していくための試金石となる出来事だったとも言えよう。恋敵として登場したアマーティへの対抗心よりもホロへの信頼がモノを言う訳だが……でもねぇ……男としてはロレンスの心情もよ〜く分かるだけにね、右往左往して迷いに迷いまくるロレンスには同情を禁じ得ないのである。それだけにクライマックスでのホロの行動(腹に据え兼ねたというアマーティの言葉が気になる)と、その後の説教が微笑ましくて面映ゆく溜飲の下がるエピローグになっている、というかロレンスさん、軽く聞き流してるみたいだけど、ホロが何気にすんごい重要なこと言ってたの気付いてる?とツッコミたくもなる甘くも深い絆で結ばれてて、むしろ「ごちそうさま」である。
やはり読解力が必要…
★★★★☆
だいぶ言葉の意味、その深さを理解しないと、う〜んって感じなります。(自分がそうですもう一度読み直ししますが)
とにかくハラハラします!ニヤニヤもします!頭の回転が良くないので詳しく書けませんがとにかく読んで損は無いです。