こんな話を、ここまでの圧倒的な臨場感とスケールで描けるかわぐち氏は、もう尊敬を超えて驚愕に値する漫画家だと思う。
13巻まで来たところで、草加拓海の「ジパング創造計画」が着々と進みつつある。
そして、一方の超兵器「みらい」は、今後どのような決断を迫られるのか。
いよいよクライマックスが見えてきた感があるが、まだまだ今後の展開に目は離せない。
となれば、もう、「みらい」はいつ戦闘能力を失っても、ストーリーは問題なく進められるのである。そう思うからだろうが、「みらい」の影がうすくなっているようでしかたがない。
影がうすいといえば、洋介だ。こいつの影もかなり薄くなってきた。なんか前みたいに元気がないですねぇと思ってしまう。
物語を純粋に追いかけることの出来る人ならどうってことないだろうけれど、「みらい」~洋介系のファンの人にはすこし物足らないのではないだろうか。
草加の帰郷エピソードを挟んで、海軍と軋轢を生じながらも東部ニューギニア撤退作戦に介入する『みらい』は、予想外の米軍の攻撃で危機に直面する。
後半はスピーディーで緊迫感溢れる戦闘シーンで、これに続く次巻が心待ちにされる。
草加、滝中佐、如月中尉(私的なお気に入り)といった海軍の主要キャラが一堂に会するなど、絵的にも楽しめる。
ちなみに本巻では、ヒゲヅラで爬虫類を愛でる草加の姿も拝めますヨ!