92年より彼らをサポートしてきた"まりん"こと砂原良徳脱退後、石野卓球とピエール瀧の2人組(つまり電気グルーヴになる前の「人生」スタイル)となって最初にリリースしたアルバム。
80年代初期のテクノブームを思わせるチープなエレクトロ観を取り入れ、アマチュア時代を思わせる攻撃的サウンドが印象的である。それをただの原点回帰にしないところはさすがとしかいいようがない。シングルカットされた<10>なども収録されれているが、それよりも<8>など思わず爆笑してしまう作品が本作の聴きどころである。(おおしまともひろ)
ゲロを吐きそうになった
★★★★★
まず「こんにちは、電気グルーヴです」というフレーズに、人生のテーマを思い浮かべそうになりませんでしたか。
私はなりました。
その後、「愛のクライネメロディー」から「FlashBackDisco」の流れでキレイにまとめて、
浪曲インベダーからエジソン電までが人間の声というものを狂おしく活かした、
ダブの最終形態みたいなサウンドを聞かされ続け私はゲロを吐きそうになった。
しかしジャンボタニシからややサウンドがFlashbackDiscoよろしくなビートがガンガンのサウンドにこっそり変身していってたのだ。
そしてTKOテクノクイーン→レアクティオーン、
ここの流れが実はこのアルバムで最もVOXXXのアブストラクトな部分ではないかと思う。例えばレアクティオーンなんかサウンド面でも心境的にも当時まりん脱退後の電気を体現するようなサウンド。
海外志向になっていった石野の心境が見え見えだ。
そしてラストの「ハロー!ミスタモンキーマジックオーケストラ」
アラベスクの名曲をカバーし、実は一番"声"で言えば狂ってるのはこの曲だ、
私は結局この曲を聴き終わった後壮絶にゲロを吐いた
しかしゲロを吐いた後に小さな七色の虹ができあがってたのだ。
このアルバムはそういうことだと思う。
2000
★★★★★
毎回、アルバムがリリースされるたびに自問するのだ。ナゼゆえにワタシは電気グルーヴを必要としているのか、と。90年代を通してワタシの音楽生活を面白くしてくれたのは間違いないところだが、目からウロコじゃないけれど、自分の中の未開拓部分を大いに刺激あるいは覚醒させてくれた。この3年ぶりに近い本作も電気にしか押さえられないツボが痛いくらいキクーッ!バカ笑いから感涙までという振り幅の異様な広さときたら、もう。「あっさり黙殺された」(卓球・談)ふたりになった電グル初のシングル4も、アルバムの流れで聴くと"快感指数"高め。名曲「虹」と同じくゲスト・ボーカルに五島良子を迎えた「ナッシング ゴナ チェンジ」など時と場合によっては昇天もの!フザけたオモシロ顔のお兄シンたちですが、こんな美しい曲を作ることもできるんですよー。けどね、全国3000万人の虎ファン・マスト・バイ7とか、スペース・インベーダーvs大魔神8とか、MC死人による「死者の書」フィーチャリング10とかどうしたもんでしょう?ハッと我に返ったら"ハロニチワ"(インベーダー語)をつぶやいてたりして、怖い、ヤバイ領域にアナタを誘い込むこと必至。
『VOXXX』なるタイトルが示しているように声と言葉の可能性にとことん挑みかかり、電気だからモノになっているクオリティ。80'sのテクノ前夜の音を効かせたり、ふたりになって多感な思春期をまた迎えてしまったようなハッチャキぶり。外人には悪いが、スミズミまで楽しめるのは日本人ですよ、今度の電気は。
東京の若者のすべてがここに集まっています…
★★★★★
「東京の若者のすべてがここに集まっています… 」
このフレーズがアタマから離れない。
電気グルーヴを語ると、途端に陳腐になる。そんな経験ないでしょうか?
電気グルーヴとは、メロディや歌詞だけに決して腑分けできない「血肉」だってことを理解しないといけない。
とくにこの『VOXXX』は、冗談抜きで、それぐらい「体験」としての思い出しかないのです!!
ここはひとつ、電気グルーヴという、「風景」として受け取ることを断然オススメします!
12. ジャンボタニシ→13. TKOテクノ クイーン→14. TXLテクノ クイーン→15. レアクティオーン
この流れなど、見様によっちゃあ、ゲーテの精神遍歴をなぞったような風情すらあります。
この風景はこの1枚で完成します!しっかり部屋片付けてから聴いてみて!
ブックオフ御用達
★★★★★
ブックオフに3度売りに行って、新品1回、中古3回買ったアルバム
「なんだか分からないけどヤバい。でも聴きたい。」みたいな感覚に襲われる、稀有なアルバムです
う〜ん狂人だねぇ・・・でも名作だよ!
★★★★☆
発売から8年たって今更聴きましたが・・・
アルバム「ドラゴン」以降聴いてなかったのですが・・・まりんが去っただけでとんでもない事になってました。(苦笑)
一曲目の音声合成の「こんにちは電気グルーヴです、電気で作るグルーヴです」にやられた!
それからは、期待どうりのカッコ良さ!
エジソン電とか正に意味不明の電気ワールド炸裂!!
笑えるのは「スペースインベーダー」ですね。
なんか電気の初期を彷彿させます。名曲BBEのサンプリングもイカス。
全曲とぎれのないノンストップCDで爽快感満点です。
いわゆるテクノアルバムとして評価の高い「ドラゴン」や「VITAMIN」も好きだけどなんか電気特有の毒や笑いが足りない・・・
そう思った僕は電気のアルバムの中でこれが一番好きです。ハマれるよ!
電気グルーヴは電気で作るグルーヴです!