1994
★★★★★
「最近、聴くのはもっぱらテクノ」という人を何人か知っている。一度ハマったら最後、とてもシラフじゃいられない?いえ、そういう意味じゃなくて(どういう?)、今テクノと呼ばれている音楽のトリコになっている人たちは一様に、他のジャンルの音を聴く気がなくなるらしい。ワタシはと言えば、テクノでもなんでも無差別に面白けりゃ聴くという全方位型リスナーで、もちろん電気GROOVEもその括りで聴いてきた。なので、テクノ・アディクツの皆さんとは異なる聴き方、面白がりをしているが、そんなジャンクな耳にもこの『ドラゴン』はシリアスな力作に感じられた。ああ見えて電グルはクソがつくほど真面目に心血注いで己の音ちゅうもんを探究している人たちだが、その溢れる表現意欲がここにきて、磨かれた水晶玉の如きカタチになってきた。乱暴に"エブリバディ サンプリング!"などと連呼していた頃は遥か昔になりにけり。
全10曲中、歌ものがデタラメ外国語の8を含めて約半数。減らず口係数が回数を重ねるごとに減少し、歌詞の重きは確かに低い。ベタなオモシロオカシサを求める向きにはやや肩すかし?が、だからこそ行間を読み取る想像を掻き立てられもする。ボアダムズもそうだが、言葉にはならない"言葉"がこのアルバムには実はたっぷり詰まっているのだ。はたして、それが原初、音楽の起源ではなかったか?ラスト10は右脳のビーチから、宇宙を眺めているが如し。美しい。
ここが魔界の入口になる恐れもありうる。試しに大音量で聴いてみたら、ハマリそうになった。ヤバイわ、プルプル。
アンダーワールド「ダブノーベース・・・」に並ぶ電気94年発売の名作
★★★★★
ユーモアとクールの両立にいつも四苦八苦しているであろう彼らが、その才能をもっともバランス良く発揮できたのではないかと個人的に思う作品。
アルバム全体の統一感、途切れない流れがズムズムと心地良く、オリエンタルな音にモンゴロイドとしての主張(?)を感じます。
国内外の評価をうなぎ昇りに高めた名曲
「Niji」の存在も大きく、この大団円に向かう為に一枚丸々聴き通す必要があるとさえいって良いんじゃないでしょうか。
新作が出ても事あるごとに聴いてしまうアルバム。だってこれより好きなのが出ないんだから!
セイン津!
虹はテクノの名曲っていうレベルじゃない
★★★★★
カツーン、カツーンと始まる虹。この時点でもう普通の音楽じゃない雰囲気になってますね。
センスの塊といわれる電気を象徴するアルバムですよ。
個人的にはバロンダンスやカメレオンマニアみたいなインスト曲が電気グルーヴの真骨頂だと
思うんですよね。最近だとArea Arenaとか。当然瀧の貢献度は低いですが、不思議と電気の
作品となるんです。まりんや卓球名義では出さない作品。つまり、なんかしらの形で瀧の存在
が見えている曲なんですね。たとえ1%も協力していなくとも。
しかし本アルバムは当人達も出来のよさに驚いたんじゃないかなと思います。ふざけた部分と
真面目なテクノの部分と今までにない音楽を作ろうっていう部分と、ピエール瀧がいい形で一枚のアルバムとして結実しています。
普段、行いが悪い奴がたまにいい事をすると周りから過剰な見直され方をする事がある。例えば、どうしようもないとんでもない不良が見せる優しさというか。
電気グルーヴの「虹」はまさにそんな曲です。そういう部分をこれ以上ないぐらい最大限に
生かした曲だと思う。出来る事ならば初期からのリアルタイムで虹の感動を味わいたかったです。それとこの曲に関しては瀧の存在が一切感じられない所もハイセンスだと思います。
ムジナが好き。
★★★★☆
僕は人気のある「虹」よりも個人的に好きなのは、まりん作曲の「マーブルマン」ですね。
一押しなのが一曲目の「ムジナ」です!
英・ニューオーダーとかのダンス系シングルが好きなので、イントロからドラムがどんどん重なっていく感じが特にカッコイイですね。
当時Mステに出演した曲「カメライフ」も爽快感あるよね。
ローランドのシンセベースTB−303が活躍しているアルバムです。
ちゃんとしたテクノになってる。
★★★★☆
発売して15年位だが、
邦楽でこれだけ、心地の良い電子音なテクノはこの作品だけだ。
コミックバンドのイメージが強く出てたが、
真面目なテクノサウンドになって来たのが、前アルバムのビタミンとこのドラゴンの2作品。