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あの子の考えることは変

価格: ¥1,365
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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ぱしーんと平手打ち。 ★★★★☆
語り手の巡谷は日田とルームシェアをしている。彼女らは高校の同級生。仲が良かったわけではないが、なぜか一緒に暮らすことになった。
この日田、ものすごい妄想癖。自分は獣臭いと思い込み、人づきあいが極端に苦手。一度巡谷に誘われてコンパにいったのだが、緊張のあまり、酒も飲んでないのにゲロを吐いたという。近所の煙突から排出されるダイオキシンが潜在的な悪を引き出すのだと信じ込んでいる。さらにさらに、処女の彼女、ホームレスを犯す夢までみたり。とにかく、素晴らしき、日田ワールド。

脳味噌をぶちまけたような表現。これって、金原ひとみや川上未映子も
似たところがあるけれど、でも比にならない。飲み込まれてしまう。
さるきちは、がつーんと頭を殴られたような衝撃を受け、アドレナリンが放出し、眠気が一気に覚めた。

本書の盛り上がり方はとても書きモノとは思えない。何が起こるかわからない、ドキドキ感、ヒヤヒヤ感。さるきち息を呑む。まるでホラー映画を見ているような。そんなスリリングを味わうことができる。

巡谷も相当おかしい。彼女はおっぱいになりたいと思っているのだ。
そんな、奇妙な二人だけど、でもなんだか他人事とは思えないのはなぜだろう。共感できてしまうのだ。きっと、さるきちにも通じるモノがあるからなのだろう。限りなく刺激的な一冊でした。本谷有希子、改めて好きになりました。
個性的で面白い ★★★★☆
いつも本谷さんの小説の中に出てくる女性は、一癖も二癖もある人ばかりで、読んでいると所々で「この人、イタイなぁ〜」と思ってしまいます。
この小説に出てくる巡谷と日田もかなりぶっ飛んだ女性です。
でも、2人の会話や行動が面白くて、気がついたら本谷ワールドにのめり込んでしまいました。
特に女性にオススメです!
イタイ×2 ★★★☆☆
イタイ日田と、その日田を見下しながら同居する巡谷もまた、
読者から見るとそうとうにイタイキャラという構図。

そんな二人の行動、会話は、読者にとって読み心地の悪さにつながる。
ただ、本谷氏の作品では、その中にほんのちょっといい言葉が落ちている。

それが作品として成立させるなにかであり、破綻しているだけではない。




第141回芥川賞ノミネート作品 ★★★★☆
いつものスレスレの女性が妄想し暴走する系統の作品。
第141回芥川賞にノミネートされた。
作者のせいではないがこの一作で一冊は薄すぎる。

いつもは不思議ちゃんを客観視するために出てくる語り手が
「信頼された語り手」ではなく、限りなく同じ妄想/暴走女性だ、
と云う点が新しくもあり、その増幅に胃もたれする読者も出よう。

私は舞台も見慣れており、戯曲も読みなれているから良いが
「小説」として考えると台詞の過剰感は否めない。
しかしそのリアルなスピード感は
声に出して読まれることを重視しない若手小説よりは
100倍好感が持てる。
本谷の考えることは変 ★★★☆☆
相変わらずの本谷節。
『生きてるだけで、愛』につづき、芥川賞にノミネートされたが、
勢いとキャラクター性だけで押し切ってる感がある。
今回、受身のキャラがいないため、余計にそれを感じる。

しかし、本谷好きにはたまりません!