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わが家でできるこだわり清酒―本格ドブロクも指南

価格: ¥1,400
カテゴリ: 単行本
ブランド: 農山漁村文化協会
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犯罪だけど醸造したいよね ★★★★☆

 最近、「ゲリラ的に展開する」ということをよく考えるようになった。零細企業で仕事をしていると、正面からやっても疲れるだけである。以前、籍を置いていた会社では、零細企業なのにそれをしようとするから、意思決定ができないし、スペックは高いものになってしまうしで、あまり仕事が進まなかったという経験もある。本当に、軽トラで行けば済む道なのに、ベンツで行くのが一番安全だ、などと信奉しているようなものである。零細企業って、小回りがきくし、多少詰め切れていないとこがあっても、走りながら修正していけばいいし、とにかく前例に従わず何でもできるというわけだ。
 ということで、お酒にしても、ごちゃごちゃと考えるより、自分で造ってしまえ、というのが本書である。もちろん、日本には酒税法などがるので、個人が勝手にお酒を造ることはできないことになっている。したがって、本書に基づいて造るのは密造酒ということになる。だから、酒税を納めることなく、お酒を飲むことになる。これって、けっこう痛快だ。
 これまで、日本酒の製法を解説した本はあったけれど、自宅での造るというのはなかった。いや、どぶろくまではあったし、それを漉せば清酒にはなるんだけれども、そこまでは踏み込んでいない。自宅で清酒を造るのは、梅酒に比べたら、決して簡単ではないし、むしろ手間がかかる作業である、と思う。それでも、休日の趣味として造れるくらいまで落とし込んであるというのはすごい。そして何より、お酒というものは、本来は文化であり、自分で造る自由があってしかるべきだ。実際に、どぶろくはそうして造られてきたし、韓国におけるマッコリも同様である。そして、日本酒についても、自ら麹も酒米も酵母も調達し、造っていく。そうして、自分の手で美味しい酒を造ることで、「何々がうまい」というような薀蓄から脱却しようというのが提案。発泡性のお酒も袋吊りも瓶火入れも思いのまま。まさに、お酒を文化として自分の手に取り戻すための、ゲリラ的な作業ということになる。
 これから季節は夏になるので、酒造りには向かない季節のようだけれど、逆に発酵させやすい時期だし、冬に向けて醸造のトレーニングとして仕込むにはいいかもしれない。本書でも、あくまでも美味しいお酒を仕込むための時期として冬が推奨されているだけであって、夏でもできるって書いてあるし。いかがでしょう。
発酵のいろいろ ★★★★☆
古来から人は発酵をどう操ろうかに腐心してきました。
現代の日本に生きているとなかなか自分でなにかを発酵させて食べ物を作ることはしませんが,やはり美味しい食べ物を我が家でとなると自分で手がけてみたいと思い始めます。
パン作りや味噌作り,自分でするとうっとりする味が出来ます。
では発酵の総本山,酒造はいかにしてが懇切丁寧に本書では説明されています。
いやあ,面白いですね。
米の澱粉がどのようにしてアルコールへとなるのかの生物学から,どんな米が美味しい酒になるのかの豆知識まで,麹屋さんならではの知恵が満載です。
私は法律には従う性質なので,酒造に取り組もうとは思っていませんが,お酒の素敵な面をいろいろと教えてもらえる1冊でした。
ビバ発酵。
日本酒文化への畏敬が増す画期的な本 ★★★★★
ドブロクと日本酒についての理論と、その正しい作り方について平易に解説。「一般の人向けの日本酒つくりの実践書」としては日本で最初の本と著者がはしがきで語るように、長きに渡り酒造が酒税法によって制限されているわが国では画期的な本。
 本書の画期的な点は、簡単に作れるドブロクだけでなく、清酒について家庭で製造するための理論解説と体験に基づいた実践フローが記載されているところ。通常蔵元で行なわれるフローが酒造原理さえ理解できれば家庭でもできることが良く分かり、古来綿々と受け継がれてきた日本の酒文化への理解と並行複醗酵という世界的に稀な酒造方法を生み出した先祖への感謝の念がますます強まるだろう。