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北原白秋詩集〈上〉 (岩波文庫)

価格: ¥198
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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本当は怖い北原白秋 ★★★★☆
「あんじゃべいいる」や「だらにずし」といった怪しい言葉のリズム、「狂」「妄」「赤」といったおどろおどろしいキーワードの多用、処女詩集「邪宗門」は今でも新しい、いや今では「差別用語」とみなされてとても出版物に使えないような言葉に満ちあふれているために今だからこそ新しい圧倒的に魅惑的な詩集である.

私の母校の国語教師は、この詩集を芥川龍之介、高橋和己の小説とあわせて「日本文学における三大「邪宗門」と称していたが、なるほどそれもうなずける」。

それに比べると、故郷の柳川の風景を描写したその他の小文や第二詩集「思ひ出」はおとなしく、まるで演歌の歌詞を読んでいるようであまりおもしろくない。しかし、そのおもしろくない小文の中でも、黒猫を有明海の泥干潟に投げ込んでもがきながら泥の中にしずんでいく様子を楽しそうに眺めているシーンが出てくるなど、その童話のような世界の裏に潜む残酷さがかいまみられる。

童謡の歌詞で知られる北原白秋は実は怖い人だった、いや童謡の世界は本当は怖い世界だということが本質なのかもしれない。
現代に訴えかける白秋詩 ★★★★★
上下2巻で、この上巻には、処女詩集「邪宗門」と第二詩集「思ひ出」が収められています。「邪宗門」は未だ古典的香りが強く漂っていますが、次の「思ひ出」になると、白秋の豊かな詩情が香り立ち、その中でも「断章六十一」あたりから俄かに白秋らしい近現代的感覚あふれた詩情に満たされ、さらに、「接吻」「汽車のにほひ」「どんぐり」「赤い木太刀」「赤き椿」等々、我々の心に容赦なく浸透し、圧倒してきます。清廉な詩情はそのまま「下巻」へと引き継がれ、繚乱として咲き乱れるのです。「下巻」の素晴らしさは「下巻」の拙筆レビューを参考にして頂けたら幸甚です。
殺伐とした現代にこそ訴えかけてくる白秋詩です。迷える現代人にこそお薦め。
願わくば、最低限の「語句の注」を添えてあれば、今の若い人により一層読みやすい本になったろうと思います。改訂の機会あれば是非お願いしたいところです。
シンプル・イズ・ザ・ベストの見本のような本のカバーは素敵ですね。
やっと出た岩波文庫版……。 ★★★★☆
言わずと知れた北原白秋の詩集です。
他の作家の詩集と同じく既存の詩集の抜粋版ですが、
なによりも文庫サイズで綺麗な書体で読めるのが嬉しい。詩の数も多めです。
異国情緒たっぷりなのに日本的な、言葉の宝石箱を召し上がれ!