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二十歳の原点序章 [新装版]

価格: ¥1,449
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: カンゼン
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昭和40年代から50年代にかけてのベストセラーの続編 想い出の本 ★★★★☆
ベストセラーとなった「二十歳の原点」につながる時代の高野悦子さんの日記集です。
高野悦子さんが自殺されるまでの半年間の日記を集めた「二十歳の原点」は、1970年代に学生時代を始めた我々にとってバイブルのように読まれた本でした。新装版になり、横書きの書式が取り入れられ、時代背景を知る上で必要な脚注も採用されています。鬼籍に入られてから40年という歳月がその背景まで理解が難しくなっているのでしょう。

彼女の自殺の年である1969年は全国で学園紛争の嵐が吹き荒れていた時代でした。集会に参加し、真剣に悩み、自己確立のために葛藤の日々を送り、恋愛に破れ、理想と現実のギャップに悩み、孤独感をつのらせ、最後には自らを死の渕へと追いやった彼女の生き方は壮絶で、とても残念ですが、それゆえ当時の若者の心を捉えたものでした。今読み返しても、その真摯に物事を考え悩む姿は、青春のあり方として考えさせられるものがあのます。

この「二十歳の原点序章」は、1966年11月23日から1968年12月31日(高野さんが宇都宮女子高校3年生から立命館大学3回生の時代)の期間を扱っています。

憧れの京都で歴史学を学びたいがために、当時歴史学の研究者が揃っていた立命館大学史学科に進学した動機や、その後の京都での学生生活が綴られています。歴史研究会に入るつもりが、結局部落問題研究会に入部しました。政治と思想の問題に最初に直面した頃でもありました。

未熟だと自らを反省した高野さんですが、その真剣なまなざしそのものが、現代にも必要な姿勢だと思っています。
キツイ ★★★★☆
高野悦子の文章は、芸術的ともいえる言葉で人の心を突き刺し、えぐり取る。
詩集のほうは立派であるが、本書は彼女が自殺に向かうプロセスを記述しており、読んでいてかなりきついものを感じる。鬱気質の人は要注意のものかもしれない。