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孫子 (戦略論大系)

価格: ¥3,990
カテゴリ: 単行本
ブランド: 芙蓉書房出版
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国防の戒め ★★★★★
類書の中では最も充実した書。
ただし、冒頭の一文、”孫子曰く、兵は国の大事なり・・・”、を従来通り、”兵”の部分を戦争と訳し、”戦争とは国家にとって回避できない重要な問題である”と訳出している。
孫子の当時、書籍は竹簡であり、貴重品であったので、その文章は一語一句疎かにすることなく、推敲を重ねたはず。
孫子は”兵”を用い、”戦(いくさ)”とも、”争(あらそい)”とも記してはいない。
この”兵”を”戦争”は・・と訳すのには、疑義を覚える。
英訳書、例えば、Thimas Cleary 著 THE ART of WARでも、”兵”をMilitary action (軍事行動)と訳出している。軍事行動とは、「軍隊・軍備・戦略に関する活動」を指しており、戦争だけを指すものではない。(ややこしい本では、洋書の方が分かり易い)
また、本書P.195には春秋戦国時代には”国の大事は祀(政治)と戎(国防)とにあり”とする思想があったとしている。
すると、孫子には”戎”を用いず、”兵”と記した理由もあるはず。
当時の字義では、白川静著「字統」(p.89)によると、”兵”は”警戒の意より戒告の義となり・・・”とある。即ち戒め(いましめ)の意である。国防の戒めとは、備えの事であり、”軍備”のことと考えられる!

以上の理由から、孫子冒頭の一文は以下のように訳すべきではないだろうか。
”孫先生は言った。「国を防る備え」(兵!)は国家の避ける事の出来ない重大なテーマである。民の生死を決める所、国家存亡の分かれ道である。心に曇り無く、目を光らせておく(察!)べきものである。”
これを、単純に、戦争は国家の大事(おおごと)などと、理解するのとでは、現実に生じる種々の困難な局面に於いて、180度正反対の結論に導かれてしまうのでは無いだろうか?

鳩山首相は総選挙後、将官のレクチャーを受けて、初めて我が国を取り巻く現実を知り、漸くにして”国防が国の大事”であることに気付いた様だ。
それは、孫子の訳を”戦争は国の大事”と誤訳し続けてきた無知と誤りを正す勇気のなさに起因するように、私には思えてならない。
はたして、このようなままで日本は良いのだろうか?

やっぱり「孫子」ではこれが一番か。 ★★★★★
 「戦略」の類では基本中の基本とも言える「孫子の兵法」。その「孫子」だが多数の本が書店に並んでいるにもかかわらず中身はロクでもないものが多い。「解説」と称して軍事的知識に乏しい合戦の類の分析とか、安っぽいビジネス的なものへの応用ばかりが載っていたり、全編を載せずに抜粋されていたりと「使えない」本ばかりだ。その中で本書はきちんと全編を一文ずつ和訳し、解説し、英訳まで載せている。また、漢文にきちんと読み下し文と読み仮名が付いているのも「孫子」のあの名文を記憶しやすくするのにとても役に立つ。柘植久慶氏の本も良かったが、読み下し文と読み仮名がきちんとついている点だけはそれに勝っている。後半では後生の戦略家たちの解釈や史実の解析、「孫子」でよく問題とされる「今文孫子」と「竹簡孫子」との相違とその解釈についてもきちんと書かれている。ちょっと値段は高いが「孫子の兵法」をきちんと知りたい人にはこれが一番だと思う。
孫子の本の中で最も有意義 ★★★★★
この本で最も傾注すべき点は、後半の解説の充実(解題)にあると思います。孫子を現代にどう生かすかを誰にでも分かるように解説しています。また、英訳が簡潔に載っているので、国際コミュニケーションにも生かすことが出来まる点において、より現代的であると思います。私が特にお得だと思ったのは、孫子に触発された日本などの戦略家たちについても書かれている点です。