Peace Piece一曲だけで星五つ
★★★★★
Peace Piece一曲が後世に残した功績は大きいと思います。
もちろん人それぞれ好みがありますが、スウィングジャズ
だけではないジャズの世界を押し広げた記念碑的な曲です。
この曲の先にジャズの名峰Kind Of Blueが微かに見えますし、
ジャズかジャズじゃないかと論争が起きる程、世界を広げる事になります。
Evansの静かに燃えるリリシズムが、一曲全編に満ち満ちています。
静かなのにゾクゾクする様な高揚感、エロティシズム。
聞き惚れる6分38秒。
うーむ音質向上か?
★★★☆☆
確かに薄皮が一枚取れた様な… あとベースの音が極端に大きい!ピアノの音を基準に満足できるまでボリューム上げると近所から苦情が来そうな… (苦笑) ピアノの音がクリアになったら、何だか調律甘いんじゃないのかと思うんですよね。コードによってはヨョヨ〜〜ンって音がうねってる(笑)ちなみにワタシ的な聴き所は一曲目のフィリー・ジョーのソロと次のサム・ジョーンズのソロかな、流石ですね。「オレオ」好きな曲なんですけど短くて物足りないですね、グルービーに決まっていると思うんだけどな。(とほほの助)
リリシズムの極致とも言える演奏スタイルの確立
★★★★★
これはビル・エヴァンスの2枚目のリーダー・アルバムにあたります。初期の作品ですが、そのデリケートなピアノタッチを収録曲の至る所で聴くことができますので、エヴァンス・ファンにとりましてはとても満足できるアルバムだといえます。
2曲目の「Young and Foolish」、3曲目の「Lucky to Be Me」、7曲目の「What Is There to Say?」など、彼のピアノ・スタイルの代名詞となったバラード・プレイの名演奏をここで聴けるのは幸せです。すでに彼の演奏スタイルを確立していると言って良いでしょう。
彼の美意識に貫かれたピアノからは、詩的情緒あふれたリリシズムをいたるところで感じることができますし、他のジャズ・ミュージシャンでは聴くことのできない繊細さに満ち溢れているのがよく分かります。
スタンダード・ナンバーの「Night and Day」「Tenderly」を奏でるこのトリオの演奏も良いですが、その翌年結成されるスコット・ラファロとポール・モチアンのトリオによる3者対等とも言えるインタープレイと比較すると音楽の感性が少し違うように感じられました。彼の目指すピアノ・トリオとしては、過渡期の演奏なのでしょう。勿論、初期の傑作アルバムであることに変わりはありませんが。
6曲目の「Peace Piece」のソロ・プレイは、ビル・エヴァンスの内省的な世界を表わしている典型的な演奏といえます。珠玉の演奏というべき美しいピアノです。このアルバムの中で一番好きな演奏です。
ボーナス・トラックの「Some Other Time」がまたいいですね。かくも美しく、そして感傷にふけることなく、深い感動をピアノだけでもたらすこの演奏は、万人に愛されるものだと確信しています。
エヴァンスの本質?
★★★★★
トリオの曲よりも,ピアノソロ曲のほうが印象深いものがあります.
とりわけ「Peace Piece」は本当に名曲だと思います.
音と音との間の静けさが本当に美しい.
エヴァンス好きでも,このアルバム未聴のかたはぜひ聴いていただきたいと思います.
初期エヴァンスの貴重なトリオ演奏
★★★★★
58年当時はマイルス・デイビス・セクステットに参加した新進ピアニストとして注目されていた時期で、デビュー2作目のアルバム。イデオムはまだハード・バップ的なタッチが濃厚だが、随所に洗練されたリリシズムと鋭いアタックに後年のエヴァンスを予感させる。フィリー・ジョー・ジョーンズという当代きっての名ドラマーとこれまた実績のあるサム・ジョーンズ(b)というトリオ。この後、不朽の名作カインド・オブ・ブルーを経て、急速に進化していったエヴァンスの原型がここで聴かれる。興味深い貴重な初期のトリオ演奏によるアルバムである。