奇抜ではないが緩急ある展開と、しっかりした筆力で、
あまり、ありがちさやデビュー作っぽさを感じなかった。
受の性格が男らしいのと攻の一途さで、安心して読むことができる。
関西弁の台詞は、馴染みの無い私でも違和感ないばかりか、
テンポが良くトントン読める感じがして良かった。
この作者にしては珍しく、受に惚れる当て馬の男が登場するが、
そっちとくっついてもいいんじゃないか、ってくらい良いキャラで、
話も割とサクッと進むので、ドロドロ展開にはならず楽しく読めた。
展開の流れは継いでいるが、基本的に読みきり形式の話のためか
三篇ともグダグダ感が無く、さっぱりした話を読みたい人、オススメです。
この作者の作品の中でも、かなり好きな部類です。
とにかく受の男らしさにノックアウトされます。