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ノスフェラスの戦い―グイン・サーガ(3) (ハヤカワ文庫JA)

価格: ¥609
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
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蛮族と文明人の戦いここにはじまる! ★★★★☆
部族間争いを続けるセム族を、モンゴールとの戦いのためにまとめあげるグイン。
執拗に未開の地へと足を踏み入れるモンゴールの真の目的とは、
ノスフェラスにある「瘴気の谷」の謎を解明し、そこにモンゴールの砦を築くことだった。
圧倒的な劣勢の中、セム族をまとめ、奇怪な生物を操り、モンゴールに奇襲をかけ、対等に戦うグイン。
今ここにノスフェラスの戦いが始まった。
大河小説の始まりの予感 ★★★★★
知っている人には説明も必要ないだろう熱狂的な固定ファンが
存在するグインサーガ。

 すでに、100巻は越えるであろうことは明白の大長編シリーズ。
大長編といえばドイツSFのローダンシリーズが有名で
もう何百巻(笑)出ているか分からないが、あれは何人もの
作家の連作。一人の作家にによる小説としては、間違いなく
世界一長い。

長いだけなら簡単だが、僕のような中学からの何十年の長きに
わたる熱狂的なファンが、存在する。継続的に30万部以上が
定期的に売れる化物作品である。

おもしろさの秘訣を端的に挙げるなら、

①いつまでも終わることがないような大長編
②様々な登場人物やストーリーの断片が怒涛のように
 一つに収斂していく物語作家としての力量

古くは『三国志』『水滸伝』や『モンテクリスト伯』のような
子供時代に「いつまでもこのまま終わらないでほしい」と
願った大河小説の興奮・熱狂が味わえることはうけあいです。

それでも初期は文体も硬く、ややヒロイックファンタジーの
世界観に偏っていて後半に広がる、政治陰謀や英雄たちの戦争

恋愛ラブロマンス、SFなどの様々な怒涛のような多重な世界観が
広がる予兆が、予兆のままで、なかなか初心者には読みづらい。
いまとなっては、80巻も読むのは・・・と尻込みする人も多いのでは?

でも、この3巻の最初の序章で描かれる文章を読んで、僕は、
この小説の目指すべき世界観が見えた気がして熱狂的に当時

30巻ほどだった作品を1週間で読み終えた。

ぜひ、初めての人は、この3巻の最初まで読んでみてほしい。