未来への明るい希望が持てました
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環境関連の本を読むと、環境破壊の進行やこうした問題への対応の悪さを指摘した本が多いのですが、この本は多摩川での環境の「改善」の様をわかりやすく示してくれています。
こうした環境改善の背景には多くの人々の地道な努力があること、一度壊した環境でも努力によって取り戻すことができることを前向きに記述している姿勢にも好感が持てます。
この本を読んで、川の自然保護の大事さをあらためて考えさせられるとともに、自分でも何かそうした取り組みを始めたい気分になりました。
きれいな河川は貴重な財産
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著者はNHKのディレクター、子供のころに瀬戸内で育ち自然と遊ぶ。
多摩川は高度成長期に汚い川になってしまった。
多摩川に強い愛着をもつ俳優の中本賢さんに触発され多摩川のアユその他の生き物の調査を3年近く行う。努力の甲斐あってNHK番組地球・ふしぎ大自然で放映される。
この著書は水質、水量、魚道の問題点、下水処理施設、東京湾の貧酸素水、水源林の大切さと樹種としては広葉樹が優れていることなど広い視野で書かれています。そして流域住民の無関心がきれいな河川の障害となっているとの指摘は正鵠を得てます。
流石メディアの人だけあって分かりやすい作品です。河川や汽水域への愛情も並々ならぬものが感じられます。このきれいな河川を取り戻す動きが日本中に広がることを望みます。
感動した
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一気に読んでしまいました。ほんとに川を好きな人が、ほんとに一生懸命調べたことを書いたんだなっていうのが伝わってきました。筆者のやさしくて鋭い目線が良い。楽しく読めて考えさせられる一冊でした。