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リレキショ (河出文庫)

価格: ¥630
カテゴリ: 文庫
ブランド: 河出書房新社
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   ある日とつぜん、擬似姉弟になった「僕」と「姉さん」との奇妙な生活を描いた第39回文芸賞受賞作。美人の姉さん、親友の山崎さん、「僕」に思いを寄せる浪人生。そして、社会から逃避しつづける「僕」。浮世ばなれした登場人物たちが繰り広げる物語は、不思議なリアリティーと、はかなさが立ちあがってくる現代のおとぎ話である。奇抜なシチュエーションだけに頼らず、しっかりとした描写力と巧みな構成力で読ませる手腕は、著者の確かな才能を感じさせている。

 「弟と暮らすのが夢だったの」という姉さんに拾われて、彼女の弟となった19歳の「僕」。新しい名前は「半沢良」。面接用に書いた「半沢良」の履歴書に、物足りなさを感じた「僕」は、真っ白な紙にもうひとつの「リレキショ」を書き上げる。免許・資格は「どこでもいける切符」。趣味・特技は「護身術」と「アイロンがけ」。無事、深夜のガソリンスタンドで働くことになった「僕」は、ある日、1通のラブレターを受け取る…。

   姉との関係を誰からも自然に受け入れられ、過去も決して問われない中で、白紙の「リレキショ」に新たな人生を書き加えていく「僕」。著者は、少しずつ人生を取り戻していく「僕」の姿を、最後まで清々(すがすが)しく描ききる。しかし、「僕」がこの虚構に自覚的であることは、昼勤の同僚たちを悪しざまに嫌う先輩社員にたまりかねて、思わず本名を告げてしまう場面にも象徴されている。ファンタジックで満ち足りた世界に、一瞬だけほの見える暗がりが、物語に一層の深みを与えていることを見逃してはならない。(中島正敏)

若かったらなぁ ★★★☆☆
30歳の私には、いまひとつかなぁと。
というのは、私が10代だったら好きになりそうな作品だったからです。

拾われた弟と拾った姉とその親友と。突飛かもしれないけれど、なくはない。
人生でまず突飛なことが起こるのは、まさに18,9歳ぐらいな気がします。
最初、話にのってくるのは少しだるく感じましたが、19歳らしい、無防備なくせにちょっと客観的な文章があとになってじわりときました。

澄子姉さんと山崎さんが素敵です。友達になってお酒を飲みたい。
弟にマウンティングしたり、傘猫の歌をギターで弾き語る人たちのそばで、弟くんが話す女の子の話に茶々をいれたいです。
おかえり、ただいま ★★★★☆
説明無しの面白いテンポのいい会話。夜のスタンドという場所がファンタジックに映って全体にも漂っていて
姉さんと良の関係も宙ぶらりん、 ユニークナバナシ。
ドラえもんがいなくてもアイテムはある ★★★★★
『リレキショ』です。漢字の履歴書ではなくカタカナでリレキショ。
で、内容は青春ものですね。
最初の姉の台詞にある「大切なのは意志と勇気」ということを語っています。

よく聞く「なりたい自分になりたい」「ここではないどこかへ行きたい」という言葉についての、一つの答え、という感じの作品です。
「なりたい自分になれるリレキショ」を書いて、「どこへでも行ける自転車」に乗れば、なりたい自分になれて、どこへでも行ける。端的に言えばそういう話です。
そういう割とストレートな話なのですが、あまり反感を覚えずに読むことができました。読みやすい文章で、主人公にしても姉にしても山崎さんにしてもウルシバラにしても、独特な魅力を持っているキャラクターなので、そういった要素を介しての青春ストーリーなので、心地よく読めたのでしょう。
また 初恋 したいな。 ★★★★★
本の中で語られるストーリーの前後は、空白 のままだった。
そこに 想像 というか、創造 の余地がある。
もし、神という創造者がいたのなら、彼は人間に 故意に恋する能力 を与えたのだろう。
その能力を最大限に発揮することによって、人間は創造者になる。
これは、ただの妄想だろうか。

この作品は、『始まりの三部作』1st らしいので、全部読んでみたいにゃ。

青春の一つの輝き。 ★★★★★
姉さんも山崎も好きだ。リレキショを書いた時から、半沢良になる僕も好きだ。受験生とフリーターの恋もこんなにすがしいこともあったはずだ。だから、きれいな気持ちに少しだけなりたくなったら中村航はお薦めです。