映画に繋がるかも知れない伏線
★★★★★
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一度は脱走した地球連合軍に、なにごともなかったように復帰できるはずがない。別人の軍籍を得たのでもなければ――。
VSASTRAYのカーボンヒューマンのことを考えると怪しい伏線です。
ユーレン・ヒビキ博士が求め、ラウ・ル・クルーゼを絶望に突き落とした鍵………DNAキャップ
一族によって隠された技術………DNAキャップ
科学者にとって、「出来る」という理由だけで充分なのか………。
DNAキャップ(CAP)
NHK・サイエンスZEROの前身の科学番組、サイエンスアイ(アイ/i/虚数/マイナス1)より引用
第四巻―“示される世界”での自分の位置―
★★★★☆
第四巻のメイン・トピックは北の大地での熱戦とオーブ攻防戦です。
それらの所々に孤立するアスラン、疑念を増すタリア、
人間性を消失しかけることに戸惑うシンなど各登場人物たちの憂いが
ストーリに影を投げかけています。
“示される世界”を打ち立てるために人の情を最大限に否定するレイの描写は
まるで中央指令型国家の縮図といえるものであり、タリアやアスランなどの視点から
その薄気味悪さをうまく漂わせていた筆致でした。
またシンの葛藤する姿も印象深かったです。
“示される世界”の兵器となっていき、次第に人間性を消失していく自身に
怯えるシンは孤独そのものです。
そしてアスランはこのようなシンを瀕死の状態で説得を試みる箇所においては、
アスランの優しさと彼の人生で学んだことの総決算が凝縮されて描かれていました。
“示される世界”では各々の人物の内面が深く掘り下げられ、かつ
事細かに描かれており、物語が佳境に入ったことを告げていました。
【印象に残った言葉】
「そしてあなたは、たしかに戦士なのかもしれませんが――アスランでしょう?」(400頁)
????
★☆☆☆☆
みなさん「TV版の補完になったのがよかったです。」みたいな事をおっしゃられていますが、それは小説が評価される要因となるのでしょうか?
小説とはTVの説明書ではない、1つの作品です。TV版と全く違うSTORYになってもいいものだと思います。説明不足、描写不足などが理由で、補完されなければ納得できないようなTV版は根本的におかしいのですが、その補完を小説というメディアを使ってしまう作り手側はいかがなものかなと思いますし、それを求め、評価してしまう読者の方にも疑問に感じます。
ステラ水葬〜オーブ戦まで
★★★★★
デストロイの巨大ビーム砲の危険回避故に、やむを得ず串刺しにしたフリーダム。
だが、その結果ステラは死んでしまいます。まあ、キラが助けなかったらシンもインパルスごと灰になってた所でしたし・・・。
アニメ版と比べての追加点
・アスラン脱走の際に、キサカの行動が具体化して描かれた点
・ヘブンズベース戦でスティング撃破時に記憶が戻り気味な部分が描かれた点
etcです!!
アニメ版だけで分かりづらかった点等もあると思いますので、アニメ版見た後にじっくり読むのがベストです。
ああ、そうなんだ..。
★★★★★
テレビのシンとアスランの関係をみていると、ただ合わない2人なんだな、しか思わなかったんですが、この本を読んで色々納得できたような気がします。シンが「いつもいつもアスランの言うことがわからない、アスランの見てるものが見えない」って思ってますよね。なんだかそれを見て、ああシンって本当はアスランの事いっぱいわかりたかったんだなと思ってしまいました。アスランも本当はいろんな事を話したかったんでしょうね。今はすれ違いばっかりだけどいつかゆっくり話をしてほしいですね。