この本を実践したら職場が明るくなった
★★★★★
結論を言うと、とても目が覚める思いをした一冊でした。
私はソフトウエアの会社に勤務しています。
零細企業ながら、マネージャというポジションで日々奮闘しております。
仕事の性質上、丸一日パソコンに向かっての作業がほとんどで、
一言も会話をしなかった、という日も少なくありません。
そのような環境で、日頃から部下が思うように動かないことに悩んでいました。
しかしこの本を読んで、「笑顔がない職場は業績も伸びない」とか、
「部下が伸び悩んでいる原因を明確に答えられるマネージャは少ない」といったことが
書かれているのを読んで、これは今の自分だ、と気づきました。
コミュニケーションも満足にとらずに、自分のことは棚に上げて、
周りのせいにしていたのです。
この本には、具体的な方法論は書かれていませんでしたが、
やる気を刺激するツボのようなことが書かれています。
それを参考に、部下に積極的に働きかけるように心掛けたところ、
コミュニケーションがスムーズになり、職場も以前よりは明るくなりました。
それは「極当たり前だけど、意外とやっていない」ことだったりします。
字の大きさや行数なども丁度読みやすかったので、
同じような悩みを抱えている方は、軽い気持ちで手にとってみるといいのではないでしょうか。
タイトルも中身も良し
★★★★★
冒頭から、仕事にやる気がなくなるプロセスを
ずばり語ってくれているので、興味深々惹き込まれた。
特に20代中盤までは大変…
入社時にさんざん優秀優秀とおだてられた後に
現場でボコボコにされ、小っちゃなプライドがズタズタに…
(笑)?or(苦笑)?
『優秀なマネジャーが見つからない理由』は良く分かる。
学歴、経歴、資格…に関係なく、
マネジャーの能力は、『センス』であるということだ。
つまり、優秀な人が当たり前にやっている、
『すごいこと』が優秀な人は自分でわからない…ということらしい。
優秀な人が普通におこなっている『すごい能力』に自分で気がつかないから、
部下の悩みが理解出来ず、育てることが出来ない…成程。
また、その優秀な人に権限を与えず飼い殺しにしている…か…分かる…
41ページの『マネジメントを阻害する四つの壁』は実感あり!
普通にAランクの人の成績が当たり前過ぎて評価が伸びず、
Bランクで伸びた人がAランクまではまだまだ…と
どちらの人も評価されないシステムって意外と多い…
『俺達の若い頃は〜だった』は禁句と思う(笑)
人は叱られると頭が真っ白になり、
できるはずのことができなくなる!?はひじょうに同感(笑)
このようなアホ恫喝上司は、なぜかどこにでも『高地位』で存在…
高地位なだけに、とてもやっかいです(苦笑)
その他、
・社内の問題点はオープンに!
・経営者と上司は後進に道を譲る準備をせよ!
・分かりやすい形で報いる!
の内容も良かった。
タイトルのような状況となる原因を挙げ、
そうならない為の提案を列挙してくれており、
とても分かりやすい構成となっている。
『タイトル通り』の良書と思う。
ジレンマ
★★★☆☆
この手の本を読んでいつも感じる事がある。この手の話に興味のある部下、上司であれば職場において及第点を得られる。いや、読んでも無駄と言っている訳ではない。より向上するために、自分の考え方や弱点を見つけるためにも、読んだ方が良い。
問題は、過去(自分が部下だった頃)の成功体験にしがみつく典型的だめ管理職である。この手の人間は自分のやり方が最高だと信じる。結果、誰からの信用も得られず、組織は腐って行くが、それに気づく事もなく、この手の書籍を読む事もない。薦めると逆上して怒りだすのもこの手のタイプである。
読んでほしい人は読まないし、読まなくても及第点だと思う人は読んでたりする。今、私が抱えている問題である、"あり得ないくらいとんでもない上司"の対策の為に、数々の本を読んでみたが、この本も対策にはなり得ない。
魚力さんの事例がもっとあると・・・・
★★★☆☆
まえがき、で魚力の大変な状況を記載し、
「これなら、うちの会社のほうがマシじゃないか」
「うちのほうがマシと思ったあなたの職場ならば、間違いなく効果の出るやり方です」
「この本では、その秘密についてお話したいと思います」と書いてあり、期待感がぐっと高まったのですが、実際の本文には、魚力での事例(後半でやっと登場するが・・・)よりも、他社でのコンサル事例のほうが多く、ちょっと残念だったので、★を3っつ。
でも、書いてあることは、参考になるものが多いです。やはり、部下の自己重要感を高めることの重要性ですよね。これを、どう実際にしていくのか、が大変なんですけれど。
社員のやる気を刺激する「仕組み」を伝授
★★★★☆
新卒社員が3年以内に離職する原因は、じつは管理職のあなたですよ! というのが本書の主題です。
「まえがき」で著者は、社員にやる気を出させるシンプルで大切な方法を早くも公開します。
それは、「部下を認める」ということです。
ふつうの上司は「成果をあげた部下は認めるが、成果をあげていない部下は認めてやらない」ものです。
しかし、「成果をあげる」と「認めてあげる」はニワトリと卵の関係です。「成果をあげれば認めてあげる」と偉ぶっていたのでは、また誰か辞めてしまいますよ、という助言から本書はスタートしました。
といって、本書は上司のこころがまえだけを説いた本ではありません。
マネジメントを阻害する4つの要因を分析したり、ワクワクする職場づくりの原則を8つにまとめるなど、著者は精神論より「仕組みづくり」を教えてくれるのです。
私が「ほぉ〜」とうなってしまった仕組みづくりの例をひとつ紹介します。
ある食品スーパーでは、人事異動で新しい店長が決まるたびに社員が辞めてしまいました。
著者が分析してみると、新しい店長は売り上げ金額の大きい店舗の主任から選ばれています。売上が上位の店舗は立地や店舗面積で恵まれていますので、他の店の社員がいくら努力しても追い抜けません。
結果的に社員の能力や頑張りは評価されず、どの店舗に勤務しているかで評価されることを、みんな気づいていたのです。
社員にやる気になってもらうため、著者は、「売り上げ金額ではなく、客単価で評価する」という方式を提案しました。売り上げは、「客数 × 客単価」で計算される。そのうち「客数」を考慮しないようにして「客単価」を評価せよ、というのです。
実際、新しい評価基準になってから、新店長が誕生しても辞める社員はいなくなりました。
「仕組み」って大切なんですね。