小2の娘に読ませるために
★★★★☆
最初にまる子たちが出てくる漫画と文字による解説文があります。
ヘレン・ケラーについての一般的な紹介という感じになります。
そのあと、本格的に漫画による自伝が始まります。ただし、こちらの漫画はまる子は出てきませんし、作者も違います。実は良く見て無くて、期待して買ってしまいました。
さくらももこのコミカルな絵とは違って、若干少女漫画的なタッチですが、とても見やすく若干美化された絵になっています。
娘はまる子が好きなので、そこしか読んでませんでしたが、なんとか苦心して最後まで読ませました。
過激は表現はありませんし、華美な演出もないのは、実話に忠実に構成しているからなんですね。日本に来るまでのいきさつなども非常に興味深かったし、単に学校を出たところまでではなく、生涯をきちっと描いていて非常に良かったと思います。
素のヘレン
★★★★★
障害者の伝記は美化される傾向があるが この本はヘレンの写真も多く、全編にヘレンのお嬢様育ちらしいおおらかさ、普通さが出ていてよかった。一言では到底表現できないサリバン先生の素晴しさも胸をつ。人は結局、その人の能力と器に合った生き方をするのだと改めて思う。
随所の説明文は充分大人向けで詳細。このシリーズの同時代を生きた樋口一葉も読んで、当時の日米の文化の違いや ヘレンが反対した戦争、死に至る病気、女性の職業など、近代史に小4の娘を牽引することもできた。
これまでの伝記にない新しいヘレン
★★★★☆
従来のヘレン・ケラーを描いたマンガには、井戸端での「ウォーワー」
シーンがもれなく付いてくる。が、このマンガにはこの「ウォーワー」
シーンが出てこない。
実はヘレンは「ウォーワー」と言っていないのが史実なのだ。
本当は演劇「奇跡の人」の中にしかない演出なのだが、これを本当に
あった事と思いこんでしまっている人・図書があまりにも多い。
この本は、そうした従来の誤ったヘレン像を見直し、史実に基づいた
内容になっている。
例えば、ヘレンの恋の話を多くの人は知らない。このマンガには、それ
もきちんと書かれている。
この本で、本当のヘレン・ケラーを知ってほしい。
現時点では最も正しいヘレンケラー像を描いたマンガ
★★★★☆
実は、ヘレン・ケラーの実像は意外と書かれていない。
これまでの図書では、どれもこれも「奇跡の人」の影響を受けている。
「奇跡の人」はあくまでも演劇であり、かなりの演出が入っている。
しかし、その演出を「事実だ」と思いこんでしまって本に書いている
ケースが非常に多い。情けないことだが……。
この本は、学習漫画とはいえ、そうした演出から自由になってヘレン・
ケラーの実像に迫ろうとした、史上初めてのマンガである。
例えば、このマンガにはあの「ウォーワー」シーンがない。ないのが
正しいのだ。それが史実なのだから。
このマンガを読んで、本当のヘレンを知ってほしい。
初めての伝記なら
★★★☆☆
小5の娘が「伝記を読んでの感想文」を宿題にされたこの夏休み。どうしたものかと頭を痛めていたのですが、この本に出会いずいぶん助けられました。
コミック部が多いので子どもでも読みすすめやすく、時折4コマで差し込まれるまる子たちのやりとりが現在との比較などをイメージさせやすくしてくれます。娘はまずこの本でヘレンケラーに(あるいは伝記というものに)興味を持ち、コミックではないヘレンケラーの伝記(ポプラ社)を読んで感想文を書けました。