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エーゲ海に捧ぐ (中公文庫)

価格: ¥660
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中央公論社
Amazon.co.jpで確認
表題作は ★★★★☆
カナリ実験的な小説でした。
主人公に聞こえている情報、
見えている情報と、
主人公の意識の流れとが、
「文字」というフィールドの上で一緒くたになり、
小説中の主人公同様、
読者を徹底的に混乱させます。
これは小説にしか出来ないことですね。
面白いなぁとおもいました。

んで他の二編もまぁまぁ楽しめました。
池田満寿夫”エーゲ海に捧ぐ”を読む ★★★★☆
池田満寿夫の”エーゲ海に捧ぐ”を読んだ。これは、氏の芥川受賞作でもある。内容は、
氏の性に関する告白?と言える部分もあるのではないでしょうか?内容は、延々と
続く女性器の比喩表現。これは、人によってはくどく感じられた方もいるのでは?私は、
氏の芸術性を評価したいと思うが、それでも、もう少し本文に”ドラマ”を持たせて欲しか
った。

今回、個人的に地中海をテーマにした本を探していたのだが、地中海が舞台で
はなく女性器の”比喩”で使われた本書にも触手が伸びた形である。