この本には憲法がなぜ存在するのか、どう使われてゆくべきなのかが書かれています。憲法と国民、そして憲法と国家の関係がわかります。
映画などを素材に話が展開されてゆきますので、映画を参考にしながら見るといいかもしれません。僕は見ていませんが・・・。
　この本でも紹介されている「憲法は難しくない」には、この本では扱われていないことが書かれていますので、両方読む価値があります。
ただ、国家がどうあるべきか、民主主義とは何か、われわれ国民はどのように生きるべきかといったことまでは詳しく書かれていません。フランスの人権宣言には触れていますが、十分ではないと思います。
　

　立憲主義とは何でしょうか？

　政治問題や憲法改正論を抜きにしても一読を勧める。

　本書は、活字も大きく文章も平易であり、非常に読みやすい。そして、内容もしっかりしている。中学・高校生にも是非一読してほしい。

　ただ、もう少し簡潔にまとまっていた方が良いのでは…と思う箇所も少なくない。
　カタイ文書になれている人にとっては、少し違和感を感じるかもしれない。

　あまり憲法といったものを最上段に構えて考えるよりも、普段着のように憲法を考えたり語ることも必要ではないだろうか。
　本書をきっかけとして、憲法学と現実の乖離に目を向けてみることも重要である。