落丁?
★★★☆☆
うーん。
五條 瑛さんの作品をあたしは、敬愛している。
硬質な文章に、緻密な描写。息詰まる程の現実感に溢れた壮大なドラマ。
この作品も、文章はさすがの五條ブシ。
探偵物の筆運びと軽い言い回しは、原寮の、あるいは野沢尚のタンテイのよう。
ボンクラな御曹司と共同生活をしながら調査員をするしがない俺が巻き込まれる様々な事件。
東京で、女子高生が、キャバクラ嬢が、ニューハーフが消える。
そうしていつしか俺が馴染のアイスドールのようなキリエも。
「わかっているんだろ、あいつは、あんたに見つけてもらいたいんだよ」
ページをめくる手が止まらない。
ぐいぐい引き込まれて・・
・・・・えーっ!
このエンディング?
作者がどうしても終わらせられなくなったんじゃないかと思うような、ありえないような中途半端なエンディング。
思わず落丁かと本を何度も探してしまった。
前半★4つ、エンディング★2つでここは、間をとって★3つ・・・残念。