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教師格差―ダメ教師はなぜ増えるのか (角川oneテーマ21)

価格: ¥820
カテゴリ: 新書
ブランド: 角川書店
Amazon.co.jpで確認
「当たった」とか「はずれた」とかは30年前から言っていた ★★★☆☆
2007年出版の本であるから、教師をめぐる状況はここで描かれるよりひどくなっている。

なぜ、ひどくなっているのか。
政治をめぐる状況では何の意味もない「美しい国」を標榜する首相の教育再生会議は廃止された。
愚民教育ともいえる「ゆとり教育」も後退した。なのに、教師をめぐる状況は悪化するばかりである。

教育に関する政治のビジョンがまったく見えない。
著者である尾木氏の抽象的な改革の提案を具現化する方法を
まだ誰も思いつかないからなのである。

問題教師や無気力教師、学力不足教師や疲れ果てた教師、
昔から、教師は「当たった」とか「はずれた」とか言われる対象であったが、
「はずれる」確率は昔は低かっただけである。教師たちの内部にその
「はずれ教師」を、内包してしまう余力があった。

本書によれば、東京都教育委員会が教師に配った「こころにも休み時間を」
という小冊子の冒頭にはこう記されているという。
「まず、深呼吸、好きな風景・写真を見つめ一分間」
ああ。
主観的すぎる気はするものの、主張は共感できます ★★★★☆
2007年に初版の発行なので少し前の感じはするものの、今も同じ問題を抱え続けているような気もしたので、購入しました。

書かれていることは、学力低下や教師のモラル低下などがマスコミなどに取り上げられて顕在化し、それらを是正する上で教育再生審議会に代表されるような提言や教育の現場への管理、締め付けが進み、教師に対しての負担が非常に高まっている様子です。
その負担増が、さらに教育の現場をゆがめてしまっているというのは、共感できる話だと思います。

特に新しいことが書かれているわけではありませんが、教育の現場に近い視点で書かれているので、問題の深さを感じます。
一方で、題名の示している「教育格差」については、問題教師の面については触れられていますが、格差の上位に位置する教員像には触れられていませんし、単に下のほうに幅が広がり、トップのレベルは変わっていない印象で、富むものは富、貧しいものはさらに貧しくなっていくという「経済格差」とは違っているようです。それで題名に「格差」という言葉を使うのはどうかなぁとは思いますが・・・。

今でもそうだと思いますが、問題点ははっきりしているけれども、その問題点の解決策をはっきりと提示できていないのが教育の状況な気がします。
おそらく短期的に結論がだせない性質のもので、だれも確固たる指針を出せないことが、このような状況を引き起こしている要因なのでしょうね。
それだからこそ、筆者のいうように、現場に解決がある!子ども達に焦点をあてた議論を!というのは、もっともな感じもします。

筆者の主観による提言が多い感じはするものの、教育に関してある視点を提供してくれる一冊だと思います。
タイトルと内容にギャップあるが、教育現状を語った本 ★★★★☆
タイトルは「教師格差」なので、一見、教師の力の差が最近ついて
きたということについての本かと思ったが、内容としては、「現在の
教育にまつわる状況を語った本」といったところ。

近年の、教育再生会議による「体罰」が具体的に何を指すのか、指さない
のかを明文化したもの、約50年ぶりに行われた教育基本法の改正、
団塊世代の教員の大量退職に伴う今後の教員確保への問題、教員免許の更新
制度の導入とそれに関する問題等、幅広く「現在の教育にまつわる状況」
がまとめられている。

中でも筆者が一番力を入れて書いているように感じられたのが、「教員への
評価制度の導入」である。企業の論理である評価制度を何も教育界で咀嚼する
ことなしに取り入れている現状への警鐘を促している点は、読んでいて
同感だった。
問題提起はわかるが、提言が抽象的 ★★★☆☆
副題の「なぜ、教師はここまで追いつめられたのか」の方が、本の内容をよく現している。

実は、ここに書かれている「学校で何が起きているか」「驚くべき教師の実態とは」は、全く新しい情報ではない。確かに新聞(特に全国紙)ではあまり書かれていないが、簡単に見られるインターネット情報、巷にあふれる「教育雑誌」には、この手の話が山と載っている。「第三者による(少々興味本位な)中途半端な教師批判」が、現場教師の負荷とストレスを高める一因になっていることは、容易に想像できるだろう。

なぜ、教師でも塾の講師でもない私がこういう話をするかというと、社会一般の風潮、例えば「法令遵守至上主義=法の精神の歪曲」「数値目標の明確化とその結果のみに基づく報酬=行き過ぎた成果主義」「階層別管理の徹底=チーム力の著しい低下」が「職場の活性力(現場力と言った方がよいか)」を阻害していること」をいろいろな実例で知っているからである。
「次代を担う子供相手の教育現場」に、いまや経済界でも見直しの声が上がっている「新自由主義」を入れたら、その害毒は計り知れない。ここまでは著者の意見と全く同じである。

この本の問題点は「第四章」と「第五章」にある。「教育再生会議の示す提言と緊急対応法」に意義を申し立てるのはいいのだが、「具体的な対案」が明示されてない。悪くいえば「戦後民主主義黎明期」へのノスタルジアととれるのだ。
著者は長らく教壇に立っていたのだから、豊富な経験があるはず。例えば小学校の新任教師が陥る「学級崩壊」への具体的な対処方法、ベテラン教師でも見逃す中学校での「いじめと生徒の自殺」の早期発見・防止方法を、実例をあげて(むろん個人情報は出さずに)開示すべきである。
どうした尾木さん ★★★☆☆
 これといって目新しいことは書かれていない。近年マスコミで取り上げられてきた、「多様化する親のニーズ」「教師の多忙」「ゆとり教育の弊害」などがダイジェスト風にまとめられている。
 これまで、尾木氏の考えには共感することが多く、元教師という経験から現場の実情を踏まえたうえでの批評には好感が持てる。しかし、本書は没個性的で期待はずれだった。教育の抱える課題を広く浅く知るためによいが、専門的な知識をや情報を得ることはできなかった。
小学生のためのとっとこ学習書店 ★★★★☆
裏表紙に「いま,学校で何が起きているのか。驚くべき教師の実態とは。と書かれていて,▲教師を法令執行人にする改正教育基本法▲教師をつぶす「教員評価システム」などの項目が並んでいました。ほう,そういうことになっているのかとあらためて気付かされることの多い本です。「子どもの最貧国・日本」と同じく,「教育は商品ではない」という主張が根幹にあるのでしょう。