大阪が嫌いですが
★★★★★
大阪が嫌いですが、大阪の人と仕事をしないといけないので読みました。
解説に、大阪が嫌いな人に読んで欲しいとのことでした。
大阪をかわいいとは思いませんでしたが、東京への反感だというのは理解できました。
たしかに、東京も嫌いです。見せ掛けだけで。
でも、東京は、だからこそ、付け入る隙があるのです。
大阪には、付け入る隙がない。
大阪には、なじむしかないようです。
本書を読んで、なんとか、大阪人の話を聞き流せるようになりました。
原因や、仕組みや、振る舞いがそれなりに理解できたので。
やっぱり、理解できないことが、嫌いの源泉だったと分かりました。
大阪が好きにはなりませんでしたが、大阪が苦ではなくなりました。
「大阪で生まれた人」
というような歌は、カラオケで歌います。
大阪にも苦悩があるのだろうと。
新聞屋の手法
★★★☆☆
学者の著作ではないです。かといって物書きの作品でもないです。
肩書きは大学の学長だそうですが、前職の新聞社勤務の経験が生かされてるんでしょうね。
中身は飲み屋のウンチクおじさんが語る面白話みたいなもので。
ほぼ10年前に一読して違和感。再読しても違和感。
この本は新聞屋と読者の相性をはかる良い道具です。
大阪人の深層心理
★★★★☆
大阪検定で大阪の文化や歴史などをちょっと勉強したので、併せて購入しました。大阪人ならではの考え方に少しだけ(?!)共感できたような気も・・・。恐るべし大阪人。
実践的で面白い比較文化学的な本
★★★★☆
善し悪しの問題でなく、「大阪的」なことっていうのはどうして醸成されたのか、何故東京と違うカルチャーなのか、ていうことを極めて分かりやすく呈示した面白い本だと思います。そして東京がそうであるように、大阪的と言われる色々なものを作った人が必ずしも大阪出身ではないことにも触れています。この本、出た当時結構話題になりましたし、この本以降、「大阪的なるもの」のステレオタイプみたいなのが定まった観があります。大阪出身じゃない吉本の芸人さんの売り方なんかは明らかにこの本の影響があるように思います。吉本の、っていうか芸能界のいわゆる大阪のことばが河内弁であることは残念そうですね。本来の大阪言葉はもっとはんなりしたいいものですからね。
面白いでも外の人間にはわからない
★★★★☆
大阪には発想の独創性といういいところと、自分たち大阪人を一番だと思い、共同体を構成し、寄席やテレビの演芸、漫才、テレビの大阪局製作大阪発情報バラエティーなどを見ることを通じて成熟された、しゃべり芸によって形成される大阪らしさというアイデテンティーという大阪だけで通用する大阪の人間の芸によって強固に形成される長い間変わることのない固定的な地元意識というか連帯感、共同体がそれ以上の経済圏の膨張を防ぐと言う悪い面があります。大阪の芸人のしゃべりを真似て、面白いとか、われわれが大阪だと言うのもいいと思いますが、それがこれ以上の成長のなさにつながるのも、人の人間関係はテレビのしゃべりだけではうまくいかない部分もありますから、必ずしもいいものではないと思ったのも、関西圏に住んでいて強く思ったのも事実です。