書き下ろしを加えた、新装版だそうです。
初読みでしたが予想外に泣いてしまいました。
（最初、絵と登場人物が把握しにくかったので念のため、
左から、伊集院、浅井、水瀬、東郷）です。

ただ過ぎる日常をやり過ごしていた優等生３人のうち、伊集院が声を掛けて
仲間に加わった明るく無邪気な水瀬。
学校生活や旅行先での楽しい日々を一緒に過ごすうち、
水瀬の存在はいつの間にか３人の心に潤いを与えていきます。
そんななか、ふとしたことから同性愛を自覚してしまう水瀬。
仲間の一人に淡い恋心を抱くものの、相手はストレート。
水瀬の過剰なスキンシップにも、いつものノリだと恋心に気付くはずもなく・・・

普段は騒がしい水瀬が恋心を自覚して、想いをぶつけ始める後半が純すぎる〜健気。
４人とも優しく友情に厚いため、暗くならず読みやすいです。
かなり前の作品なので、著者があとがきに「恥ずかしい」（青すぎて？笑）と
いうような事を言ってますが、私的には寧ろこういうのを求めてました！って感じです。
文章が巧くすっかり感情移入、切なくなりっぱなしでした。
続編が出て欲しいくらいですが、今からだと時代設定なんかも違って難しいのかな...

学生が醸し出す、青くさーい感じや純愛が好きな方には是非オススメしたいです。

内部上がりの伊集院、浅井、東郷と外部入学の水瀬。四人で過ごす学生生活は水瀬の心に彩を与える。かけがえのない友情の中で水瀬に芽生えたほのかな愛情は、四人をどう変えるのか？

個性豊かなキャラクター達が、生き生きと十代の瑞々しさにあふれています。
高校生であるが故の葛藤、潔さ、不器用さ、一途さ、懸命さに憧れます。

打算や思惑のない、「スキ」っていう純粋な気持ち、忘れたくないな。