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大好きな本―川上弘美書評集 (文春文庫)

価格: ¥750
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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川上弘美V Sド素人書評 ★★★★☆
倉橋由美子さんの追悼本で、川上弘美さんが、「大江健三郎さんと、筒井康隆さんが好きだ」
と、発言していた。私と趣味が同じである。倉橋さんと筒井さんは大のつくファン。
大江さんは、一般的なファンである、好きな作家たちを、気になる作家(川上さん)がどう評しているか楽しみである。

一体、誰の本を評しているのか。
本を開くと飛び込んできた名前は、総勢、のべ150名ほど。

ノーベル文学賞の権威に気圧されたのか。大江さんはない。
倉橋さんは『老人のための残酷童話』この作品を私は評価しない。
毒がなく、怖くないからだ。そこを川上さんは優しいと評していた。意見が違う。
筒井さんは『銀齢の果て』元気のない作品がつづいていた筒井さん、本作はギャグがめいっぱい、笑える。
川上さんは笑えるとは書いていない。

高野文子さん、この人は気になるのでほとんど目を通しているが、私は一度も理解できたことがない。
川上さんは最高級の賛辞を贈っている。

本選びは時間がかかるので、誰か趣味の合う、多読家を押さえておくと楽だが
私の場合、それは、小林信彦さん、筒井康隆さん、環境ホルモン以外の立花隆さん。
川上弘美さんとは合わなかったようだ。

とまあ、書評を書評してみたが、そこは素人の怖いもの知らず、
芥川賞だろうが、直木賞だろうが、ノ−ベル文学賞だろうが、
大宗教家だろうが、大政治家だろうが、どんな権威も、錆びた刀で斬りまくる
刀が錆びている分、書き手が深手になるかも知れないのが、素人書評のいいところ。