障害をひとつの「文化」ととらえてみる
★★★★☆
障害をひとつの「文化」ととらえてみると,何が見えてくるかを、
発達心理学者の浜田寿美男さんが綴った本だ。
僕なりに解釈すればこうなる。
「健常者と障害者がおのおの違う文化だとすれば,そこにあるひとつのものさしを持ち込んで、
比べても無意味だし、そこに優劣はつくはずもない」
浜田さんは、次のようにも言う。
「治療や訓練というが、違う文化なら、それを強要するのは、危ういことだ」
障害者たとえば、自閉症者のソーシャルスキル(社会適応力)をあげようということで
特別支援教育などが始まっているが、それはそれ進めていくとして、そのことで
健常者側の障害者に対するソーシャルスキルをないがしろにしてはならない。
この本は新版だが、旧版のタイトルは「ありのままを生きる」である。