アウトソーシング時には必読の本です
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アウトソーシングにあたり何を検討すべきか、何が必要か、何が欠けたら上手く行かないかなど詳細に書かれています。アウトソーシングを検討する際には必読の一緒と言って良いでしょう。聞くところによるとアメリカではアウトソーシングの半分は失敗しているそうです。本書を熟読し、充分な準備をしてから着手すると失敗を回避出来るかも知れません。
但し本書を読むべき最初の人は経営者です。通常、アウトソーシングは、1)トップダウン、2)対象となる部門や業務などが既に特定されている、3)予算も決定済、4)目的がコスト削減と見え見え、5)社員への影響など考えていない、などおおよそ戦略的見地とは無縁のものです。
アウトソーシングについて、ユーザは過去失敗で多くのことを学んでいる、他者事例も多い、ベンダーも育っているなどの現状を踏まえ、今は戦略レベルでアウトソーシングを考えるときであるというのが本書の一貫した態度です。そのような意味から是非経営者あるいはそれに準ずるレベルの管理者が読むと良いでしょう。但し、上手くやるには、分析・準備・評価・交渉・契約後の管理など順にこなせるレベルの人材が社内に必要かと思います。