ターニング・ポイント
★★★★★
前作の終わり方が凄く気になったので速攻で続きの6幕を読みました。
想像してたよりも凄まじい展開で絶句という言葉がピッタリでした。
カーネル、そしてベックと3つの物語が遂に1つに交わる時が来たのですが、あまりにも悲しい出来事も起こります。
電車で読んでいて涙をこらえるのが大変でした。
間違いなくこの6幕がデモナータのターニング・ポイントになると思います。
実際この幕がクライマックスといってもおかしくないけど、10幕まで続くのでまだまだ想像を絶するような展開が待ってるんでしょうね。
早く7幕を読みたいです。
深い哀しみと新たなる出発
★★★★★
まったく、ダレン氏には毎回ダマされているような気がする。
もう二度とダマされないぞ!
と新刊に取り組むのはいいのだが、ダレン氏は私の乏しい想像力などいとも簡単に裏切ってくださるのだ。
もっとも、それでも読むのをやめられないというのが本物の作家なのかもしれないが。
この「悪魔の黙示録」にはこれまでにないほどダマされてしまった!
そしてまた、これまでにないほどに泣いてしまった。
次が待てないような、でも終わってほしくないような、そんな複雑な気持ちを味わわせてくれる1冊。
それにしても、これだけの謎を解き明かしてしまってもまだ物語は進められるのか、ええ、シャン君よ!
いろいろな出来事がこの一冊につながって...
★★★★☆
たった一人の味方だと思っていたジューニーに裏切られ、地上数千メートルの空の上にある飛行機の中でロードロスに引き合わされたグラブス。周りには無関係の罪のない人々が大勢おり、味方は誰もいない!
という絶対絶命のところで前巻が終わっており、その続きです。今回は、これまでの謎がたくさん明かされています。グラブスが洞窟で岩の中にみた謎の少女とは?転落して死亡したロックの血が少なかったのはなぜ?グラブスにまとわり着いていた謎の浮浪者は?そして、伝説の武器などなど。これまでに登場したたくさんの人物が交錯し、お話の重要なターニングポイントとなっています。
これまで出てきた主人公達、グラブス・カーネル・ベック。この三人の中で一番登場し、一番弱気なグラブスが今回も主人公なのですが、今回も終始逃げ腰です。辛い目にあっているから、だからこそ、辛い世界に足を踏み込みたくない、でも、本当に逃げることもできない。とてもとても人間的で弱い主人公。そんな彼を人間性を超越した魔術師ベラナバスは容赦なく追い込みます。ベラナバスの言うことは正しくて、でも「でも...」と思ってしまうグラブスのことも彼が普通の感性を持っているだけに理解できます。通常の物語のヒーローなら正義感とか使命感に燃えて立ち向かうのかもしれませんが、「どうして僕が、僕だけが....」、「魔力なんていらない!」そう思うグラブスの心は普通すぎて納得はいきますが、運命はだからといって、許してはくれません。力を授かったものの悲哀というところでしょうか。加えて、とても悲しい出来事が彼を襲います。そんな彼に立ち直る時間すら与えられないのですが、これからも世界を救う為に頑張ってもらわなくては。弱気な主人公をそっと応援したくなってしまう一冊でした。
これからの展開が楽しみです。