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Sound Affects

価格: ¥1,111
カテゴリ: CD
ブランド: Ume Imports
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清冽なるパッション ★★★★★
 ジャムは当時、メロディーが弱い、と一部でいわれていました。それは、当時の日本の洋楽市場として、いわゆる商業的な意味でのキャッチーなメロディーをつくるバンドではなかった、ということなのでしょう。
 しかし、わたしはそのうす口のメロディーが好きでした。そしてまた、突然とんでもないところにいって盛り上がってしまったりするサビの唐突感とか、違う曲を無理やりひとつにつなぎ合わせたかのような予測不能な曲展開にハッとさせられることも多く、それが、うす口のメロディーと絶妙なバランスを保っていて、ジャムの魅力のひとつにしていた様にも思われます。
 このアルバム、その意外性に、さらにジャムなりの当時のイギリスのシーンに目配せをした実験音響的な試み、が加わっていて、今、聴いみても新鮮な印象を与えてくれます。たとえそれが、現在ではもう当たり前になってしまった、ギターや、スタジオのエフェクト効果であってでも、です。
 
 ブックレットの中に、夜明けなのか、夕暮れなのか、ぼんやりとした薄明かりの中でメンバー3人が水辺で佇んでいるきれいな写真がありますが、それがこのアルバムの音の感触を象徴している様に思えます。まあ、その代表といえる曲がヒットしたフォーキーな「That's Entertainment」なわけですが、もちろんいつもながらのビートの効いた曲もばっちり入っていて、曲調はバラエティーに富んでいます。
 その清冽な印象の中で圧倒的なパッションをこめて歌うボーカル、そしてその歌をささえる演奏も含め、やはりこのバンド、熱いです。
 
 過度期と思われるふしもある作品ですが、ジャムに、ポール・ウエラーに、興味のある人なら聴いてみるべき作品だと思います。
押さえ ★★★☆☆
代表曲M-4・5。名カバー曲M-6を含むが、実験的要素の多いアルバムなので前作と比べてしまうと如何してもこの評価。
彼らがサイケにも挑戦したアルバム ★★★☆☆
'80年に発表された5作目です。前作「セッティングサンズ」の大成功のあと、ウェラーらしく早くも大転換を図ったアルバムです。まずホーンの大胆な導入と、当時流行っていたネオサイケ(エコー&バニーメンやサイケデリックファーズなど)に対する彼ら流のサイケナンバーが聴けます。結果からいうと成功したとは言い難いです。ウェラーはジャムなりの「リヴォルヴァー」か「サージェントペパーズ」を意図したのかもしれませんが、全体の印象は楽曲の出来不出来にバラつきがあり、散漫に感じます。1,3,7,10などは楽曲的に前作までの作風で、それが一番よかったりします。またホーンの導入に関して疑問に思うのは、次作とホーン隊付きのライブでも感じるのですが、なぜサックスを使わず、トランペット2本あるいはトランペット1本とソプラノサックス1本という構成にしたのかということです。しかもライブではペットのユニゾンというあまり効果的とは言えない使い方をしていました。ジャムサウンドにはその構成が合うと判断したのでしょうか?でも前作でのモータウンのカヴァー「ヒートウェイヴ」ではメチャメチャかっこいいサックスがフィーチュアされていて、迫力満点の仕上がりになっていたのに・・・
4,11などのサイケナンバーも楽曲的にイマイチです。2,6,8に関しても特に8など、サビの魅力に欠け何の変哲もない曲になってしまってます。ビートルズの「タックスマン」をそのままパクッた「スタート」は曲としては魅力的だと思いますが、これにはホーンは要らなかったと思います。当時のウェラーの頭の中でやりたいことがゴチャゴチャと渦巻き、整理されないまま作ってしまったような印象を受けます。2年くらいかけて作ればもっといい作品が出来たのでは?
ジャケットも好きです ★★★★☆
今やイギリスの重鎮ポール・ウェラーが音楽活動の初期に属して
いた、そして人気絶頂の内に解散をむかえる事ができたバンド、
THE JAM。彼らを国民的バンドとして名声を浸透させたのはこの
一作前の名作アルバム「セッティング・サン」であるが、それに続く
5THが本作の「サウンド・アフェクツ」である。

一通り聴いてみるとすぐ分かるのだが、傑作と謳われた前作の
「焼き直し」などではない。彼らの作品に対しての製作意図
そのものの違いということもあるが、JAMを経てその後スタイル・
カウンシル、そしてソロで3度目の成功を手に入れたポール・
ウェラーの過去に固執しない努力家ぶりがすでに窺えるのである。

前作とは少し異なる音。全く同じ音を求めている人にはお薦めしま
せん。

シングルカットされた曲目『スタート』『ザッツ・エンターテイ
メント』は現に前作とは異なる魅力があふれる曲である。私は
『マン・!イン・ザ・コーナーショップ』がお気に入りです。
全体的にあっさりした印象。しかしJAMの作品中で一番まとまりが
あると思う。