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双頭の鷲〈上〉 (新潮文庫)

価格: ¥830
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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佐藤賢一の最高傑作。 ★★★★★
作家の最高傑作。面白さという点では、「傭兵ピエール」も捨て難いが、本作はとにかく、スケールが大きい。尚、直木賞受賞の「王妃の離婚」も秀作であるが、バランス等を考慮すれば、本作には及ばない。
主人公ゲクランの活躍を描く作品ですが、この作家の特徴として、「男性」の弱さに焦点が置かれています。ゲクランも他の登場人物も、劣等感の塊。包容力のある女性に母親のように見守られて活躍する姿は、哀しくも、可笑しく、何とも言えない味です。
ゲクランは、所謂「天才」型の武将。欠点も大きいですが、素晴らしい魅力を持ち、人柄から多くの武将、愛妻、王を惹きつけ、皆の期待を背負って奮闘します。
とにかく、登場人物が多く、お話も長いので、覚悟して読んで下さい。しかし、絶対に後悔はされないと思います。それだけ、多くの登場人物が見事に躍動し、存在感が際立っています。やや焦点が絞れていないと思うほどに、個性的な人物が多く登場します。
最後まで、飽きさせない大傑作、是非、お読み下さい。
個人的には、文庫本の表紙よりも、単行本の表紙が好きです。
百年戦争前半戦 ★★★★★
 日本人に「百年戦争におけるフランスの英雄といえば?」という質問をしたならば9割以上の人がジャンヌダルクと答えるだろう.その回答は間違いではないだろうが歴史的事実に照らし合わせた客観性に欠けている.人気はさて置き業績においては桁違いの英雄が一人いる.
 ベルトラン・デュ・ゲクラン.エドワード黒太子すら打ち破った英雄の偉業をとくとごらんあれ!
最高! ★★★★★
のちに『賢王』と称されるシャルル5世と貧乏騎士からフランス大元帥にのし上がった『軍神』ベルトラン・デュ・ゲクラン―――
二人の天才が織り成す仏歴史巨編!

家族の愛に見放された少年、ベルトラン・デュ・ゲクランは類稀なる戦術眼と鷲鼻の持ち主。
天衣無縫な彼に占い師はこう占う。
「この男子、人知の及ばぬ栄光の定めを授かりて、系譜に未踏の輝きを得ん。天下に無二の人となり、百合の花に飾られたる、未曾有の名誉を楽しまん。遠くエルサレムの果てにさえ、名を轟かせるに至るなり」
物語はそんな彼とシャルル5世との出会いにより始まり、フランス大元帥、そして『軍神』と崇められるまでの人生を軸に進むが、そんな彼の人生の狭間で、従兄弟のエマヌエル・デュ・ゲクラン、弟のオリヴィエ・デュ・ゲクラン、運命の占いを授けた後の妻ティファーヌ・ラグネルらの愛情・嫉妬・憎悪を見事に描いている。
とはいっても、暗い話ではなく、彼の破天荒な性格と出世(?)ぶりが読者を大いに楽しませてくれる。
さながら「フランス版 秀吉」といったところかな。
欧州歴史の興味のなかった自分でも十分に楽しめた一冊です!
性格形成と判断行動類型の記述が見事では! ★★★★★
破天荒な行動、見事な勝利への道筋、面白いストーリー仕立てとともに楽しませてくれる一品です。この作品からもこの著差にのめり込んで行ける事請け合いです。
さらに読み返してみますと、その成長の記録ならびに性格形成と判断行動類型化の記述が実に見事ではないか!と思います。なるほどと納得させられるだけに、これに気付かずに、先に先へとストーリーを追って行きたくなるところを堪えながら読んでみますと、人物描写とともに登場人物の判断行動基準が類型化されて面白いと思います。
当時の人を現代の感覚で実際に分析は出来ませんので、虚実は不明ですが、現代の日本人のパターンに当てはまろうと思えば、更に興味深く読めるものです。幸か不幸かフランス人では有りませんので、彼のお国の方々がどのようにお感じになるかも考えますと興味の尽きないものです。
それゆえ、兎も角、何も考えずに面白く、楽しめちゃいます。ただ、こんな人が隣に居たらどうでしょうか。この本の中だけで楽しませてくれるだけで十分でしょう。
主人公が魅力 ★★★★☆
主人公ベルトラン・デュ・ゲクラン。当時、実在した人物でジャンヌ・ダルクとは比べ物にならない程の功績を残した人物。
ブルターニュの貧乏貴族で、口を開けば乱暴粗野なことばかり。彼に振り回される周囲の人たちとの掛け合いは面白い。
読むにつれ、全然しらなかったベルトランという人間に興味も持ったし、その時代背景をもっと知りたいと思った。