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捨てていってくれ (ガッシュ文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 海王社
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年下くんの頑張り具合が逆に萌えツボだったり・・・ ★★★☆☆

まあまあ、でした。
内心は脆いのに強く見せて心を閉ざす年上受と、結構ワンコ系で大して取り柄のない年下攻。
年上はまあ、ツンデレタイプ。
年下攻がガンガン攻めて攻めて、好きだ好きだと煽って、ついに年上受と正式に付き合うところまでこぎつけるという、立ち位置がっちり上下あり!

年下なりの包容力を頑張って見せようとするところが可愛くて、逆に萌えツボだったりしました。
遊んでいる男が一人の男に絞る・・・というのも、男冥利に尽きるちゅうもんです。
悪くはないし、結構波乱含みで(年下が経験浅いから波乱になるんですが)、さらりと読むにはちょうどよい中編でした。

抱き合わせは後日談、というか関係の進展話で、当然昔の男が出てきます。未練タラタラの(笑)
ちょっとこれは先が読めてしまうので、お約束として楽しめばいいかって感じでした。

さらにさらにショート後日談がつくのですが、こっちは結構甘めで逆におもしろかったです。
ツンデレの「デレ」が見れる貴重なシーンが含まれていて、おお!これがツンデレかい!と改めて新鮮な驚きがありました。

全体的に高遠作品の中では普通……かと思います。
「愛と混迷のレストラン」シリーズみたいな最高傑作を期待していると、あれ?と思うかもしれません……。
猫は猫でも ★★★★★
BL的カテゴリで言うと、「身体から始まる純愛」「年下攻めバイト大学生×美人受け毒舌編集長」「忠犬×高慢猫」かな?
けど、そういう表現で想像するよりずっといい作品でした。
05年刊行ノベルスの文庫化で、先に発売された「犬と小説家と妄想癖」のスピンオフですが、まあまあ平均的な出来の前作より、こっちの方がずっと面白い。
BLカップルを犬猫に比喩するのはよくある話ですが、この作品の二人は単なる「ワンコ攻め」「美人猫受け」とは違うキャラの深みと魅力がありました。
攻めの隆之視点で語られますが、受けの沖屋の聡明さや、毒舌な反面実は優しく繊細であるところがよくわかるのです。タイトルにもなっている「捨てていってくれ」と沖屋が叫ぶシーンが、その人となりを物語っています。
女々しい部分が無く、仕事の出来る沖屋編集長がカッコいい。真面目すぎる隆之も逆にそこがエッチくさくていい。
おすすめです。
既にノベルズを持っている方にはどうだろう ★★★★★
5年前に出版されたノベルズの 文庫です。
内容、イラスト共に 以前のものと ほぼかわりません。
今回、文庫化にあたり 2005年に小説b―boyに掲載された話が追加されています。
本編は攻視点ですが、こちらは受視点。20ページ位です。
ノベルズも持っているのですが、この追加分が読みたいばっかりに ついつい文庫も買ってしまいました。
もともと 受の沖屋は好きなキャラでしたが、追加分を読んで もっと好きになりました。
攻の水梨も 相変わらず いい感じです。

うーん( ̄〜 ̄;)
でも、この20ページのために 600円って どうだろう……?
大好きなカプで 最後のページに 金ひかるさんの一言コメント載ってましたけど… クスリと 笑わせていただきましたが…



高遠さんは上手い! ★★★★★
高遠さんは上手い。この人の作品は人物の心理描写が巧みで、流れに無理がない。だからHシーンもすんなりと受け入れられる。
沖屋、いいですねぇ。口は悪く態度も露悪的ではありますが、決して誰に対しても無理強いはしていない。何か自他共に傷つかないように必死で心に鎧を纏っているみたい。気紛れな猫みたいですが、本当は傷に対して臆病な脆さを心の奥深くに秘めていて…。なかなか興味深く魅力的です。
隆之は気持ちいいほど真っ直ぐです。沖屋が猫ならこちらは完璧に犬ですね。沖屋が首輪を着けたいと言った気持ちが分かります。そんな真っ直ぐさが、沖屋の過去に因を置く、恋愛に対しての躊躇いや臆病さを一歩乗り越えさせたのではないのでしょうか。コイツならひょっとして、綺麗な傷つかないしっかりしたものをくれるんじゃないか?…と。沖屋はとても不器用な男だと思いますが、隆之なら彼のそんな何もかもを含めて愛していけるでしょうね。
しかし、高遠さんは何か益々上手くなっているんじゃないでしょうか?他の作家さんみたいに、特別大きな事件や荒唐無稽な内容を取り扱う訳ではないですが、決して見劣りしない作品となっているのは、多分プロットが非常にしっかりしていること、人物の心理描写が丁寧に描かれていると言ったことなどがあるのだと思います。これからも是非今のような姿勢を無くさないで頂きたいと願っています。
小気味よい女王様受 ★★★★★
「犬と小説家と妄想癖」を読んだ時からずっと、待っていた一冊だった。「犬と〜」の本編が小bに掲載された時、たったワンシーン顔を出しただけで、主役を完全に食ってしまったスーパーサブ、沖屋統と年下の恋人水梨隆之の物語である。
毛並みのいい高慢な猫のような沖屋に惹かれてしまったのは、沖屋が編集長を務める出版社でバイトをしていた年下の隆之。
優しく誠実で一途な隆之が、美人なのにクールな沖屋に振り回され、悶々と悩む様子がなんとも言えず可愛い。
隆之視点であるにも拘わらず、毒舌家で皮肉屋のくせに、本当は隆之をとても大切に思っている沖屋の心情も、読んでいて行間から滲むように伝わってくる。
だからこそ、読んでいて隆之を応援しつつ、実は不器用な沖屋のことも可愛いと感じてしまう。

書き下ろし続篇では、沖屋の昔の恋人を前にして、ぐるぐると悩む隆之の若い魅力を余すところなく書きながら、一方で自分のせいで転落した過去を持つ恋人を思いやる沖屋の繊細さも書かれている。
隆之視点で話を進めながら、三者三様の心の動きをきちんと伝えられる筆力はさすがだと思った。
元々、実力派の高遠さんだが、ここ数作でぐんと厚みも深みも増したのではないだろうか。
久々に、上質なラブを堪能させてもらった気がする。