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犬と小説家と妄想癖 (ガッシュ文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 海王社
Amazon.co.jpで確認
BLとしては王道タイプじゃないですかね…… ★★★☆☆
新作かと思ったら、2004年に既に発表されたものだったと知って、どうりで、と納得。
文体や雰囲気が昔っぽいんですよ。
高遠作品でも有名になった「愛と混迷のレストラン」などを期待していたらだめですよ。
最近の作品とは明らかにプロットも文章も違います。
よくもわるくも普通っぽい。ストーリーも大人なのに大人っぽくない。
恋愛でぐずぐず悩む。女性が出てきて嫉妬する。そういう類です。

あ、別にだから悪いとかよくなかったと言っているわけではありません。
前半はまあ正直言ってつまらなかったけど、後半はそれなりに面白かったし長いエロもあった。
書き下ろしも逆視点での後日談で結構長め。
尻にしかれるタイプの好き好き光線爆発の攻と、どっちか言うとツンデレタイプの受。
こういう攻タイプが現実世界では一番便利かもしれない、と想像できるシーンがいくつかあって、平凡だけどまあちらっと恋愛でやきもきする姿を眺めるBLとしては王道タイプのお話でした。

それにしても。
今の高遠作品との類似性を感じさせる部分が端々に出てくるんだけど、それが上手く消化されていないのが2004年という若さゆえか、と思わずにはいられない。
いいエピソードがちりばめられているのに、それがぶつっと尻切れトンボで終わっているのが残念。
でも最近の高遠作品ではそれがきっちりどこかで回収される。
僭越ながら、作家さんの成長ってものを見た気がしました、この本で。
流石の心理描写… ★★★★★
高遠琉加さん、やっぱり良いなァ…。話の持って行き方、流石ですよねぇ。 鮎川はこの年齢の男性では信じられないくらいの超奥手で、とにかく一人グルグルとしていて興味深く可愛かったなァ。恋愛に慣れていなくて臆病で、まるで人に慣れない神経質な猫のようです。作中の猫とイメージが重なります。大人と言うより思考がまるで子供のようで、読んでいて楽しかった。でも子供って、ヒョイと突然とんでもなく思い切った行動をするんですよね。彼の臆病ゆえの頑なさが次第に溶けていく様子は、あたかもノロマな亀の歩みの如しですが、それでもなかなか興味深いものがあります。私は結構鮎川にハマりました。
不破は信じられないくらい大きくて優しい男です。何より相手を大切にしていると言うのは素晴らしい。恋愛に限らず人としての基本ですよね。
沖屋、相変わらず素敵です。私は沖屋メインの『捨てていってくれ』の方を先に読んだのですが、この2つのカップルの対照的さに思わず笑ってしまいました。ウン、沖屋相変わらず良い味出しています。
高遠さんの作品はとにかく語り手の心理描写が丁寧です。だから物語の運び方に余り違和感がない。読み手を納得させることの出来る数少ない貴重な作家さんの一人だと思います。文体も私は好きですね。何か後味が良くって現在ハマっています。
結構純愛? ★★★★★
自分の不注意から親友の不破に怪我をさせてしまう鮎川。責任を感じて不破の仕事を手伝う、官能小説の口述筆記!!
そして、心の奥底に秘めていた不破への想いを意識してしまう。
好きなのに流され壊れてしまうことが怖くて素直になれない、鮎川。
鮎川の心の葛藤が切々と書かれていました。
人を好きになるとこんな感じになるのかなって思いました。

じれったさもありましたが素敵なお話だと思いました(*^-^*)