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勝海舟 (第1巻) (新潮文庫)

価格: ¥853
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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幕末の江戸、麒麟児の誕生!子母沢先生の代表作・・・。 ★★★★★
子母沢先生といえば、「新選組始末記」等の新選組3部作が有名ですね。
幕末は尊王攘夷のすえ、王政復古となり、幕府側は敗軍なわけです。
新選組も本作の主人公・勝海舟も滅び行く幕府の直参・御家人・・・・です。
本作は昭和16年に先生が筆を起こされたものです。まだ戦時中の頃でした。

本所深川の下町、勝家は貧乏なその日の暮らしを市井の人びととの中に、
育んでいました。当主は勝小吉。腕っ節と剣術の筋は折り紙つきですが、
若い頃から放蕩無頼の限りを尽くし、座敷牢に入れられる始末。
それでも、本所の衆は小吉を頼りにして小吉も親身に面倒を見てやります。
この勝小吉の傍ら、剣術、蘭学と青春をひたすらにする若い日の
海舟・勝麟太郎がいます。恩師島田虎之助から皆伝を受ける時の描写・・・。
いいですねぇ。その行間に子母沢先生の筆力が感じられます。

父小吉そして母堂のお信、背筋のピシっとした人としてのけじめや
濃やかな愛情は幕末を導いた海舟を大きく涵養した事でしょう。
薩長からではなく、幕府側から見た幕末の混乱も非常に興味深いです。
ゆらぐ幕府で、混乱の江戸で勝海舟はその名を次第に大きくしてゆきます。
小吉のお信もそうですが、麟太郎の刀自お民も偉いものですね。感心します。

「貧乏は不便だが、不幸なわけじゃねえ・・・たかだかカネじゃねえか?」
なんて、小吉の伝法な口調が知らず知らず、自分にも乗り移るほどです。

まず、おすすめします。何しろ面白い!!


江戸っ子海舟の心意気と親子・隣人の愛情を感じる ★★★★★
文庫で全6巻だが、あっという間に読んでしまった。
読んだ後に感じたのは、登場してくる人物の人間としての面白さである。
歴史上の著名人物よりも、江戸の市井の人々の心意気がいい。
貧しいながらも、愛情にあふれる勝家の人々。そんな父親勝小吉を慕う街の人々。江戸っ子の世界である。
また、表現も現在からすると「差別的」と取られかねない表現があるが、決して差別的ではない。文学的表現で、味がある。
「無縁社会」に生きる現在の我々とお互いに助け合う江戸の市井の人々、どちらが「人間らしい」か。考えさせられる。
これはもう古典名作だね ★★★★★
子母沢寛は知識人作家である。勝海舟のことを調べたのは子母沢寛である。
そして作家でもあって、いくらかぎごちなく、また庶民の生活ぶりなどを実によく知って描いている。そして水野越前なら越前、むやみと忠邦と呼んだりはしない。当時使わないからだ。そのこともよく知っている。
もちろん勝海舟その人がいい。これは凄い。
本物の赤誠とは ★★★★★
父、子吉のちゃきちゃきな江戸っ子ぶり。
武家なのに町人言葉である江戸弁を流暢に喋っており、そこら辺も本所深川者という雰囲気を出していて非常に小気味よい。

江戸の風俗や文化、町人と武家との関わりあい等々、当時の価値観や世相がうまく伝わってくるような感触を持てるのが非常に印象的。また、一個人として純粋なまでに国を想い、国難に立ち向かう姿を追いかけるのも面白いし、歴史ものとして俯瞰的に見ていくのも面白い。

人生という点でも所々に深く考えさせられる事が多かった。
明日の日本を拓くために鋭意修行中 ★★★★★
 勝海舟の半生を描く全六巻の及ぶ大作。第一巻は貧しくとも明日への希望を捨てずに日々精進する勝麟太郎の姿が描かれます。
 父・小吉(本名は左衛門太郎)とその悪友・小林隼太、道具市の世話焼きさんとの江戸人情話的なふれ合いや、島田虎之助・高野長英・高島秋帆・佐久間象山・都甲市左衛門といった人々から直接的間接的に学ぶ事により研鑽を深め、黒船来航により海軍伝習生に選ばれて長崎へ向かいます。