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勇気凛凛ルリの色 福音について (講談社文庫)

価格: ¥600
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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嵐のごとき読後感 ★★★★★
「週間現代」に連載していたエッセイ1年分を文庫本化したもので,本シリーズ3作目です。
内容は,筆者の日常生活の中のできごとや思ったことが忌憚なく綴られているもので,
自分のハゲ頭について事細かく語り,笑わせてくれたかと思うと,
サイン会に駆けつけてくれた旧友の温かい心根をしみじみと語り,泣かせてくれます。
モチーフの変化が激しく,あたかも筆者のバラエティに富む作風のごときです。
ちなみに「嵐のごとき読後感」とは,筆者自身が後書きを書くにあたって読み返した際の感想でした。
そうか,本人も嵐のようだと思ってるわけなのね。
ところで,シリーズ第一巻のときは売り出し中であった筆者も,
本作連載中に「鉄道員」で直木賞を受賞し,引っ張りだこで多忙を極めるに至っています。
本作に出てくる筆者の生活のあれこれは,単なる四方山話ではなく,つなげて読めば
少年時代から小説家になりたいと思い続け,40代半ばでついに念願の直木賞を受賞した
サクセスストーリー的自伝でもあります。
読めば元気になれるシリーズだと思いました。
天職としての小説家 ★★★★★

(ご本人も書いておられるが)精神分裂のごとき、様々な分野の小説を書き、趣味(買い物、競馬、旅行)にも精を出し、愛犬、猫にも限りない愛情を注ぎ、ちょっとミーハーで案外寂しがりの浅田先生の日常が垣間見れる一冊である。

直木賞がそんなに嬉しかったのか、というのは以外だった。確かに受賞作もいいけど、その前に候補作になった作品も素晴らしかったし・・・何年も前の話だけど、今更ながらおめでとうと言いたい気分。

幼き日から小説家になりたかった青年が中年の声を聞き小説家として大成したことはこちらも嬉しい。まさに天職としての小説家だと思う。

この頃のようなハードワークを流石にもうされていないとは思うが、ご自愛し沢山楽しい小説と、エッセイの再開を期待したい。いい小説を書く人はエッセイも極上のおもしろさである。
元気を貰える同世代エッセイ ★★★★☆
「少年探偵団」世代の私にとっては非常に親近感の持てるシリーズ。本作は直木賞受賞前後に書かれたものを纏めたもので、ハイテンションで書かれた様子が窺がわれ、読む方も殊更元気が出る。

スピーチ童貞を失った話、機械オンチの話、辣腕女性編集者の方向オンチ話(楽屋話的だが)、嫌煙権話、撹乱話などエピソード満載。この他、競馬に関する話は数多い。人生と自然を考察する稿もある。珍しく海外旅行を題に採った稿もある。中には「ヒロシの死について」のように泣ける話もある。そして、最後は直木賞受賞のオメデタ話。

いずれもユーモアを基調としながらも、人生の機微を感じさせる名文で、読む者の心を洗うと共に元気を与えてくれる。「ボッボッ僕らは少年探偵団」。読んでいて思わず口ずさんでしまいそうな、爽快エッセイ。
直木賞前後 ★★★★☆
同名シリーズのエッセイ1巻目と2巻目の中間的なおもしろさ。
それぞれ1年分のエッセイが収録されているらしい。
直木賞受賞前後の話題が中心のエッセイ集。
著者が直木賞を受賞した頃。 ★★★★★
週刊現代に連載されているエッセイ、丁度1年分が一冊に収められている。「福音について」は、そのエッセイ集の第三弾。著者が「鉄道員」で直木賞を受賞した時期を挟んでいるのが今回の目玉。タダひたすら小説家を目指していた著者が夢にまで見た直木賞を受賞した前後の文章は、このシリーズの痛快さ、愉快さよりも長年溜め込まれていた思いが滲み出ているようである。この当たりがエッセイを読む面白みだろう。ホクトベガを書いた「優駿について」も競馬ファンには堪えられない一文です。浅田ファンにはお勧めです。