In Through the Out Door
価格: ¥1,986
バンドのメンバーたちがリアルタイムで知る術もなかったわけだが、本作は世界で最も著名なロックンロールバンドの最後のスタジオ録音アルバムとなる。ドラマーのジョン・ボーナムがこのアルバムのリリース直後に亡くなるのだ。初期ツェッペリンと比べるべくもないが、70年代には、忠実なファンを失ってしまった。にもかかわらず、このLPは少しも恥ずべきものではない。彼らは早期からシンセサイザーを取り入れた。分厚いシンセサイザーのサウンドに彩られた「Carouselambra」や口当たりのいいアダルト・ポップ「All My Love」など、レコードの終盤ではそれほどインパクトはないかもしれないが、オープニング曲「In the Evening」には確実にある種、重厚なトーンを、「South Bound Suarez」にはレイドバックしたなかにも愉快な雰囲気を与えている。ロバート・プラントの叫び声とジミー・ペイジのブルージーなギターは「I'm Gonna Crawl」で完璧なフォームを見せている。そして、軽快な「Fool in the Rain」は初期の作品の数々を喚起させてあまりある。(Lorry Fleming, Amazon.com)